今回は loneliness について考察していきます。
ファンの中でも常に人気上位に挙がっている曲ですね。
ライブでもセトリ入りしない方が珍しい曲となっています。
歌っているとき、感情を解き放っているような気がしてほんとに気持ちよさそうです。この曲でしか表現できない感情、記憶があるからかもしれないなと、私は思っています。
以下、私の考察です。
冒頭、主人公が日々孤独にさいなまれている様子が描かれます。
冒頭の節の主語、述語、補語を取り出すと、
「死にたい今日」を鬱々と過ごすなかで、希死念慮が「誰かにバレてしまう前に」「私を殺してほしい」
という文が完成します。
それも、「縛りつけてなにもできないようにして」。
これは、のちに歌詞の中でも愛する相手に向けて登場する文言なのですが、これがよく主人公の特性を表していると思います。
一言でいうと、「束縛」です。
束縛する・される関係にあることで、孤独を一時的に癒していたのではないか。
「誰にも何ももう何も期待しない」けれど「君を好きでは居たい」。
愛しい人にさえ期待はしないけれど、好きでは居たい。
愛しい人に期待するということは、見返りを求めるということ。
つまり、君が僕を好きじゃなくても、僕は君を好きでいる
ということをこの文では述べていることになります。
なぜ愛しい人にさえ期待しなくなったのかは、全体を通してみるとわかりやすいので一旦先へ進みます。
「中身でも顔でも何でもない」「君のその日々の一部で居たい」
これらの文からは、主人公の君への強い愛がうかがえるとともに、主人公の依存的な部分も垣間見えます。
・「爆音で脳と胸を焦がして」
感情が高ぶった時に、心拍が上がり、頭の中は何も考えられないような状態になります。その様子を表しているのでしょうか。
・「意味のない論理で紛らわすロンリネス」
孤独を論理で打破しようとしている様を表します。しかし、意味のない論理で、意味のある理性的な論理だと孤独に打ち負かされてしまうということです。「意味のない論理」とは、簡単に言えば、「言い訳」や「屁理屈」に当たると思います。
・「性の二乗 離れられなくなって」
性の二乗とは、君と僕だととらえられ、お互いが切っても切れないほど深く結びついている様を表す1文です。
・「意地悪な恩義でさらけ出すロンリネス」
主人公がもとから希死念慮を抱いている人であるということを加味すると、それにあやかって愛しい君に孤独をさらけ出す、つまり、精神的につながりや愛を求めていることを表していると考えられます。「意地悪な恩義」と否定的に表されたのには、背後に、君にとって、主人公の孤独からもたらされた、依存的ともいえる愛がとても負担になっている(た)ことが暗喩されています。
この四行をまとめると、孤独を永遠には癒すことはできないとわかりつつ
精神的に激しく深いつながりを求めているさまが、
肉体的に一時的にでも満たされたいという
主人公の「求愛」を表現しています。
「痛々しい痕」や「言い出したい過去」も「誰かに頼れる日が来るまで」は言えない。
絶望や悲しみのなかにも一筋の希望を懇願しています。
続く文章でこれらの原因が明確になります。
「釘を打ってどこにも行かないようにして その身を好き勝手したい」
つまり、「どこにも行ってしまわないように」と願っていることから2つのことが考えられます。
1つ目は、束縛したい感情。
2つ目は、もしかして、愛する人は既に「どこかへ行ってしまった」のではないかということ。
そうであれば、「言い出したい過去」は「愛する人が去ってしまった」ことで、その傷が「痛々しい痕」になって主人公に残っているということになります。となれば、これ以降の歌詞は去ってしまった後の心情を表したり、愛しい人との過去を追憶していることになります。
「あきれるほどに誇りは蔑ろ」「だけど生きている意味を知りたい」
から、自分への誇りもなく、生きている意味がない状態で
「真面目でも馬鹿でも何でもない」「人ならざるものなのかもしれない」
愛や孤独にとらわれている姿は何とも表現できず、理性を失っているように見えます。
・「愛の起源」「理性と許容を飛ばして」
愛は時に合理的な枠組みを飛び越え、人間の理解や許容された感情をも超越することがあります。
哲学者「フロム」曰く、人間は誰かと一つになりたいという感情をもともと持っていて、
それゆえに私たちは肉体的にも精神的にもつながろうとするそうです。
この文は、フロムの「合一性」をよく表していると思います。
「愛の起源」とは、フロムに言わせてみれば人間の「合一性」のことです。
・「嘘のない本音で皮肉にもロンリネス」
孤独を埋めるため、愛を求めれば求めるほど完全に分かり合えることはない、永遠に満たされるわけではないという孤独に陥っていく様子です。
また、もう一つ解釈できます。
嘘のない本音とは、前の歌詞にもある、どこにも行ってしまわないで、君の一部で居たいという言葉だと考えれば、
愛する君は去ってしまった
つまり、主人公は精神的にだけでなく物理的にも一人になってしまったことを表します。
だから前述したように、
君が僕を好きじゃなくなっても僕は君を好きでいたいんだ
と述べられていた、つまり二人の黒くてぬるぬるした重い愛で結びついた関係の終着点として
冒頭に伏線があったのではないかなと思います。
「別の次元踏み込んでしまったって」「堕ちてゆく深くへ 治らないロンリネス」
ここはいろいろな解釈ができそうです。
「別の次元」とは彼女への愛によって開かれた自分の感情や、愛することによってもたらされたさらに深い孤独のフェーズのことでしょうか。
彼女と分かれた説で読むなら、
新たな孤独が芽生え、孤独はさらに膨張し、彼女への想いや過ごした日々が傷となって拭えないことを意味します。
この後は、少し過激な歌詞が登場します。
表現としては、肉体的意味と精神的意味のどちらにもとれますが、2重に意味を重ねていると思いました。
これまでの歌詞も官能的に2つの意味を成していたので、今回もそうとらえます。
精神的説明では
「絶頂」は二人の想いが最も高揚なとき、つまり結びつきが一番強い時を表し、
「濡らす」とは、袖を濡らすなどの表現にもあるように悲しさや苦しさを表すことが多いです。
「さび付いた心に油をさす」とは、枯渇した愛を癒すさま
「二人の香りを残して」からは、すでに高揚の状態から覚めている状態と、相手を名残惜しむ心情
「触れられない時も 心を絡ませて」では、物理的に離れていても、まだなお相手に依存する、想いを馳せる様子
肉体的説明では、
性的ピークを迎え、
情熱的・興奮状態にあった二人の行為後を描き、
行為によって愛に飢えたこころがみたされている様子。
さらに、二人の香りを残すことで感覚や記憶を忘れないようにし、
物理的に離れている状態でもベッドに残る香りによって感覚や記憶を思い出す様子
ここの歌詞は、要所要所に二つの意味を持つ、暗喩しているような、象徴のような
そんな言葉が並びます。
まじですごいです。
あいみょんが言ってました。
いかに直接的な表現を避けて、表すことができるか
それがエロであり、官能であると。
それは行為だけでなく心情も然りだと思います。
言葉一つにどれだけ意味が成しえるようにし、
聞き手に想像させるか、
これがあいみょんのいう「官能」ってやつなのか。
指すものが性的な言葉でなくとも「官能」は成り立つし、わたしがこの歌詞を読んで「えろい」って思ったのもそこだった。
なんか、どちらの意味をとっても、彼女に重いくらいの想いがあったことがうかがえます。
この後は曇り空な感じもする。
また、別れたとしても、
別れることが行為前に話し合われていたのか、行為後なのか、
それとも行為によって決断に至ったのか、そこもたくさん考えようがあります。
もちろん、交際が続いた(てる)可能性も否定できないね。
以下の歌詞は説明と同じような歌詞が続くためこれでFinさせていただきます。
しかし、この歌が争いの対象となっているのがなんとも悲しいです。
愛によって深まる孤独を歌った歌、
愛しい人との別れの歌、
一般的に言うところの「えろい」歌、
あいみょん的な「えろい」歌。
うん。どれも正解だし、どれも間違いなんだろうなあ。
てか、正解って言ったら、もうライブの時に気持ちよさそうに演奏してる姿
あれですよ。
あれが一部の中のすべて、すべての中の一部な気がします。
本人のみぞ知る領域、
いや、本人もわかってないだろーな。
あと、もう一つ。
YouTubeのコメント欄で、「どうかいい人と出会って幸せになりますように」みたいなコメントたくさんあって。
めちゃくちゃそれがひっかかった。
たぶん、愛によってもたらされた孤独にいた渦中、めっちゃ幸せだったと思う。
好きな人への愛とか、束縛したい気持ちとか苦しかっただろうけど。
なんかそんなコメントしたら、このときめっちゃ不幸だったみたいになるじゃーんって
もし、彼はまだ人この人を求めていたとしたらどうよ?って。
ほんとに愛でいってるかもしれないけど、なんか押しつけの愛だよなあって思ったよ。
愛と孤独の歌でもあるだろうけど、
それって愛しい君への歌でもあるんだぞ?と。
ひとりごとでもあるけど
ふたりごとでもあるぞ。
わたしもきをつけねばなあ。
あくまで考察で、考察ってのはつまり憶測で真相に最も近く遠いものってことを忘れないことが大事やな。
ちなみに春休みに入ったです。
時間があれば更新しようかな。
こんな事つらつら書いているけど、私は理系学部なので全然違うことしてます。実験とか。
哲学興味ある方とかいたら、おしえてほしいです~!
ほなまた
