私が耐え抜いたこと

 

ザックリ言うと貧乏。

 

父が中3で肺がんになり途端に経済的な余裕が全くなくなった実家。

高校生になって買ってもらった服はグレーのスウェットの上下のみ。

お小遣いは月に千円。

学校で使う原稿用紙やペン習字専門の紙を買ったらなくなってしまう。

一度次兄が「rasは一番おしゃれがしたい年頃なのに我慢させすぎ」と言ってくれたけど「この子は我慢できる子だから」で終わり。

 

専門学校へ入学した時もみじめだった。

お下がりの制服はちんちくりん、母がもらってきた教科書は古く、自転車も小さくて膝がハンドルについてしまうほど。

 

バイト代が入るたびに制服、教科書、自転車と自分で揃えていった。

 

貧乏は心も貧しくさせるしどうしても劣等感の塊みたいになってしまう。

 

そんな経験から息子には幼稚園を転園するたびにその園で使われているものと同じものを買い直した。

 

お金がないのは小さな子でも分かる。

子どもは大人より残酷だ。

言葉を選べないし相手の立場に立つこともできない。

親はせめてみんなを同じのを持たせていじめの芽を摘んであげることしかできない。

 

自分は耐え抜いたからあなたも耐えてとは絶対言えない。