彼の中にあるもの | ぶたのしっぽ

ぶたのしっぽ

30代、仕事の話(社会福祉士)、家族の話(頼りない旦那と、令和元年6月生まれの長女)、テレビっ子、ドラマっ子。

私は現在、精神科病院の急性期病棟で看護助手として働いています。

私は今日は買い物係でした。
同伴外出の許可が出てる人は、病院内の売店で買い物をすることができます。
今日は最近入院したばかりの男性(23歳)と行きました。

その男性、あまり悩みとか不安とかの訴えをしてきません。
一緒に買い物に行ったとき


「悩みとか人に言いたくないんだよね。だって相手が暗い顔とかしちゃうでしょ。
悩みを聞くのは好きっていうか、相談はよくされる。
友達に悩みないの、って聞かれるんだけど、ないって言っちゃうんだよね」

と話してくれました。
確かにそういう人っていますよね。言わないから、自分の中に溜まっちゃうんだと思うんだけど、それをわかっていても言えない。

「でもそれって友達からしたら、凄く寂しいことだと思うよ」

私が素直にそう言うと、彼はそうだよねと悲しそうに笑いました。

彼は4月から社会人として会社に勤めだし、そうしたら元からやっていた副業の方との両立が難しくなってしまって疲れてしまったんだと話してくれました。
それと重なって仕事のストレスと環境変化。


そして吐き出せないまま自分自身を傷つけるようになってしまった。。


「何か自分の中に溜まっちゃっても、人を傷つけるようなことは絶対しないよ。
人が泣いてる姿とか悲しい顔見たくないし。
だから自分になっちゃうんだよね」

「ストレスとか自分の中に何か溜まっても、それを誰かにぶつけたくない、傷つけたくないって思えるんだから、〇○さんは優しいんだね。
でも、だから自分をっていうのは私は違うと思うよ。
その溜まっているものを誰かに話すんじゃなくてもいい、何か別のことでもいいから消化できるようになれたらいいね。自分を傷つけるんじゃなくて」


精一杯私が思ったことを伝えると、彼はありがとうと笑いました。

私が彼に伝えたことは正しいのかわからないけど、私自身と同じ境遇な人なので早く元気に退院してほしいなと思った。