お久しぶりのblogになりました.. チューリップ赤
皆様お元気ですか?


私は、と言うと
良くも悪くも変わらずな毎日を
過ごしています。

風邪1つ引かず健やかで居られていることは
とても有り難いことだな。




さて、ふと思い出したように
遡ること3ヶ月

牛田くんの演奏会のことから
綴りますドキドキ



↓↓









牛田智大 × 日本センチュリー交響楽団
at  ザ・シンフォニーホール!!














カーチュン・ウォン指揮による

ショパン: ピアノ協奏曲第1番
リムスキー=コルサコフ
交響組曲「シェヘラザード」













"ショパン1番"ってだけでも
私的には最高にハッピーなのに

牛田くん×センチュリーさんと来たらおねがい

今思い出しても
うきうきして来る♪
















シンフォニーホールは
実は今年に入るまであまり行く機会がなかったのだけど、最近行くことがとても多くなった。

関西一の老舗ホールで
建物からも歴史を感じる。


特有なのが 
オケの後ろ側に席があること。

シンボリックなパイプオルガンの周りも席になっていて、眺望が非常に素晴らしく

また、ちょっと身を乗りだせば(←危ない(笑)
オケの皆さんにこんにちは出来ちゃう
意外とVIPなシートなのだ。



























牛田くんのコンサートは
ソロリサイタル(オールショパン)に2度
足を運んだことがあったけれど

オケとのセッションを観るのは
これが初めて。


オケの皆さんに温かく迎え入れられるように
ステージに現れた牛田くんは
一瞬、BTS?!かと思ってしまうほど笑
メッシュの入ったイマドキ風のヘアスタイルになっていて、それがとても似合っていた。

キャラクターも音楽も、
真面目で誠実な印象の牛田くんだから
髪の毛はヤンチャな方がバランス取れてて
私は好き ^ ^






そして
いよいよショパンが始まった。


何度も何度も聴いているコンチェルト1番、
そろそろ飽きてこないのか?と自分でも不思議なのだけれど
全く飽きない、どころか、聴けば聴くほどにより魅力を増して惹かれていく実感があって

この日も私は
世界一の作品にのめり込むように聴き入ったのだった。


そう言えば3年前に初めてこの曲を生で聴いた、反田くん×ワルシャワフィルの時なんかは
オケパートにあまり関心を示さず(ってか楽譜も知らんし曲の構成も知らん状態)
正直ピアノパートのとこだけに集中して聴いていた記憶があるのだけれど^_^;

今は、オケパートもピアノと同様にめちゃくちゃ集中して聴いていてすごくおもしろくて
1秒たりとも退屈な時間がない。

1楽章最初の音から3楽章最後の音まで
ずっとワクワクしていて幸せなのだ。

この大きな変化はやはり
3年間ピアノを弾き込んできたことと、数々のコンサートに足を運んだことによる賜物なのかもしれない。





アジア人の弾くショパン1番は西洋人に比べ
より繊細で儚げで優美な印象が際立つけれど

牛田くんのはさらにさらにさらに
その印象に拍車をかけたデリケートでスマートな演奏だった。


ショパンの秘める"悲痛さ"の表現は
彼はピカイチかもしれない。
しばしばアンコールでも弾いてくれるプレリュードの4番なんかも絶品級に悲痛だもの。
(自分が消えゆきそうなほどの悲しみの余韻が残ったりする)

ショパンが内包していた痛みの数々を音にするとするなら、たぶん、きっと、ああいうものになるのだろうと
奏でられる音を通して、改めて、ショパンの心を理解できるからすごい。



音楽家の大きな役目のひとつとして
『人々の感性を育てる(磨く)こと』があると私は思っているのだけれど

実際この現代のめざましいバーチャル化とオンライン化の展開禍で私たちは
感性をブラッシュアップできる機会がぐんと減っているのが現状で

こうしてたまに演奏会に行って音楽家たちから感性を磨いてもらえると、
いかに普段日常に埋没し感性を錆びさせていたかを非常に思い知らされるものだ。


くだらないコンテンツに塗れている日々に戒めを入れつつ、
自分自身がほんとうに求めているエンターテイメントとは何なのか?気づかせてくれる真のアーティストたちに、あらためてリスペクトを表したいと思った。



















満席のホールに
拍手喝采が響き渡り

幾度のカーテンコールを経て
最高の盛り上がり..キラキラ

カーチュン・ウォンさんと牛田くんの
微笑ましいやり取りが会場を湧かせ
とても温かな雰囲気で終演を迎えた。


特にこの隠れVIP席からは
マエストロとソリストの表情がよく見え
会場全体のエネルギーもキャッチしやすくて
満足度がとても高かった。


はぁ、、
今書きながら振り返っても
やっぱりショパン1番は私にとって最高峰の作品だ。
今日にでも聴きに行きたい。明日にでも聴きに行きたい。
そんな気持ち。




実は最近
半ば諦めかけていた1楽章の譜読みを再開し、もう完読直前まで来てるんだおねがい
こんなにスイスイいくとは思ってもみなかったから、遂に私も1楽章を弾けるフェーズ入りしたのかも?!とちょっぴり浮かれて(笑)
毎日3回くらいyoutubeでこの曲を聴いている♪

完奏までには最低でも1年くらいはかかるのだろうけれど、
視えなかったものが視えていくこの感覚は自然と私を練習に惹き込んでくれるから、きっと苦しい努力とは無縁だろう。

すでに完奏している2楽章も
1楽章を経て弾くそれは、今とはまた違った全く新しい境地なのだろうと想像してすごく楽しみ。


やっぱり世界一。
私に希望を与えてくれる世界一の音楽。
それがショパン1番。

今年中にもう一度、ショパン1番を生で聴ける機会がどうかありますように。
祈っていよう♡







さてさて続いては
この翌週、

アレクサンダー・ガジェヴの
ソロリサイタルへ行った。

会場は同じく
シンフォニーホール♪


















念願叶って最前列の席で

鍵盤をまじまじと見つめながら
絶品なるショパンを堪能させてもらった。


昨年のショパンコンクール予備予選の時に
彼のバラード4番を聴いて大好きになって
「絶対に生でバラ4を聴く!」と決めたのだけれど、
こんなに早く夢が叶うなんて思ってなかったから嬉しびっくり。
こういうのもご縁なのかもしれないな。


ヨギーでもあるガジェヴらしく
彼の世界観には独特の哲学が土台にある。
それを象徴するかの如く、このコンサートの始まり方には1つ粋な仕掛けが施されていた。

リサイタル幕開け1分前、会場は暗転され
ガジェヴの声でアナウンスが始まった。
その趣旨は、
「音のある世界へ行く前に、音の無い世界を味わってみてください。静寂の中であなたが感じることに、まずは集中してみてください。」
という様なものだった。


暗がりの中に、ただただサイレンスが広がった。1分間がとても長く感じた。

コツコツコツ、と革靴で歩く音が聞こえてきた。ステージがゆるやかに照らされ、そしてピアノにスポットライトが当てられた。
聴衆の視線の先には、椅子に座ったガジェヴの姿があった。
ひと呼吸おいて
間奏曲op.45を弾き始めた。






"光は闇から生まれた"ーー

ふと、いつかどこかで聞いた言葉を思い出した。

彼が紡いでいる音たちが、静寂があったからこその産物だということをじんわりと感じ取り、
相対の中でしかみつけられないすべての存在に対して尊さが湧いた。



無から有は生まれ
死から生は生まれ

言い換えれば

無があるからこそ有を体験でき
死があるからこそ生を体験できる

つまり
ドラマというものは二元の現実だからこそ観ることのできる夢なのだということ。

幽体離脱した自分が空の上から自分自身を眺めているような気分で、
ガジェヴから貰ったインスピレーションを咀嚼していた。





無から放たれた有の世界は
1つ1つのあらわれが貴重で
つきなみではあるけれど
一瞬一瞬が奇跡だということを
肌で感じさせられた。

彼が奏でる音楽を細胞の隅々まで浸透させたいと思った。



実はちょうどこのコンサートの頃、
ピアノの練習への気持ちが停滞していて
なんとかそこから抜け出したいともがいている自分が居た。
この頃私は、どこかピアノと"対峙"していたように思う。

でも
彼の弾く姿をみていると不思議にも、その無意識のこわばりみたいなものが緩やかに解かれていく感覚があって

「あぁ、私に必要なのは対峙ではなく
ただただ愛しひとつになることなのだ」

ということを覚った。






ガジェヴはほんとうにピアノを弾くことを愛していたし、音楽を愛していた。

(少なくともこの日のコンサートでは)
そこに戦いはなかった。
対峙もなかった。

愛することに懸命である姿
それだけがそこにはあったような気がした。


何だか、忘れていたものを思い出し、ちょっぴりほろ苦い味もしたけれど
私ももう一度あの頃の無邪気さを取り戻して、ただただどこまでも惹かれる気持ちだけで動かされる自分になりたい、と思った。



彼は(良い意味で)細かいことに囚われない。
ミスタッチや多少の崩れ等にも全く"気を盗られて"いない。
私ならめちゃくちゃ心揺れるだろうと想像する場面でも、彼はびくともせず音楽に没頭し続ける。

まるでそれはお釈迦様かのごとく(笑)
評価の概念が無い様だった。


私はきっと無意識の内に
減点式評価をしながら弾いているのだろう。
理想の演奏を100点として、そこから何かダメな所があれば減点をしていく..これはもしかしたら日本人的思考あるあるなのかもしれないけど
はっきり言ってこれ、全然いいことがない。^_^;

昔、摂食障害だった頃に
どこかのお医者さんかカウンセラーさんにも言われた、思考を減点式じゃなくて加点式に変えた方が楽だよって。
100点が基準?そりゃしんどいわ、って。


根強い思考癖が今でも幾つかの場面で顔を出していることに気づき
そこも復習のタイミングなのだろうと、ガジェヴ先生を見習おうと思った。


Don't mind 
= 気にしない
= 必要ないことに気を盗られないようにしましょう

ということである。

それだけでも
エネルギー漏れ(ストレス)を緩和させることができるし、なにより

"愛することに懸命である状態"を
保ちやすいからね。



"愛する対象と対峙するのでなく
ただ愛してひとつになる

ピアノと向き合うのではなく
ピアノを愛しひとつになる"

この日の気づきを、心のノートに書き留めた。























「この人は絶対に(ショパンコンクール)ファイナルに行く」

と私に確信させた曲がバラード4番だっただけに、この演奏会で私が最も感動したのはやはり、バラ4だった。

プログラム本編の最後に持ってきていたのを見ても、ガジェヴ自身もとても大好きで思い入れのある作品なのだろう。

満席の聴衆から割れんばかりの拍手と
スタンディングオベーションで
会場全体が歓喜のエネルギーに包まれた。

満足げな表情で
四方八方丁寧にお辞儀をする彼に
私は心の中でそっと
「大阪に来てくれて本当にありがとう。」と伝えた。



この日は、会場に向かう途中で
とある小さな可愛いお花屋さんを見つけて
そこに咲いていた1輪の向日葵を買ったのだけど、運良くガジェヴに渡すことができて、それもとても心に残る善き思い出となっている。

なにより、母が、「こんなにも素晴らしい席でショパンコンクール第2位のピアニストの演奏を聴けて感激!」と喜んでくれたことが良かったなあと思う。







冗談まじりに本心を言えば
[1位より 2位が美味しい コンクール]
と、俳句を詠みたくなるのだけれど(笑)

反田くんとガジェヴが同位2位だったことは、ほんとに素敵すぎるシンクロで
今後もきっと2人のご縁は世界を舞台に強固なものになっていくにちがいない。

そして、さらに付け加えると
務川くんも(コンクールは違えど)2位受賞者であり、あらためて"2位が秘める旨み"の深さを
私はこれからも追ってゆきたいと思った。




私的野望としては

JNOコンチェルト祭りと題して
ショパンprogramとラフマニノフprogramを
観てみたい。ラブ


ショパン1番  (指揮&pf:反田恭平
ショパン2番  (指揮:反田恭平  pf:ガジェヴ
アンスピ大ポロ  (指揮:反田恭平  pf:務川慧悟

ラフマニノフ2番  (指揮&pf:反田恭平 
ラフマニノフ3番  (指揮:反田恭平  pf:務川慧悟
パガニーニ狂詩曲  (指揮:反田恭平  pf:ガジェヴ

...
(えっラフ2って弾き振りできんの!?)
っていうツッコミを自分で入れたいと思うけど(笑)まあ、ええやん笑

演る方はめちゃくちゃ体力いるプログラムだろうけど、聴衆観客は最高にハッピーだろうよ♡


日本国内で沸かせた後、
海外でもエナジーを爆発させてきてほしいキラキラ
夢のお祭り ^ ^


















近年、私にとって"感性をブラッシュアップさせる機会"というのは間違いなく
クラシックの演奏会だ。

活き還る
生き返る

それは、枯れかけた植物に水や栄養を与えた時に起こる変化の様。


実は8月以降、ひとつも演奏会に行ってなくて
正直最近エネルギーが枯渇しつつある。

今秋JNOツアーも関西は無しだし。
他もあまりピンとくるものがなく。

まあ、
何事にもタイミングというものがあるから
今はただ果報を待っていようか。🍀





というわけで
現時点では次の演奏会の予定は

来年明けすぐの
またまた日本センチュリーさんラブラブラブラブ
ソリストは反田くん!

ブラームスのコンチェルト&合唱
という珍しいプログラムを初体験してまいりたいと思いまする♪♪





ではでは、皆様
来る秋をめいいっぱい味わい尽くしましょうイチョウ


私はもうすぐ沖縄ヽ(^。^)ノ
懐かしのアクターズスクールのコンサートを観に行ってきますラブラブラブラブ

私ちゃんと飛行機乗れるんか?^_^;
乞うご期待(笑)





またねハート


yu-co