1億総発信者時代、
1億総個人事業主時代の今
 
世の中には
数多の動画が溢れているけれど
 
その多くは非常に消費的で

本当に心を打ち忘れられないようなものは
正直、ほんの一握りだと感じる。



そんな中

先日、久しぶりに
たまたま上がってきたとある動画に大変感激してしまった。
 
 
 
 
 





 

 
 
 
私の大好きなピアニスト、
アレクサンダー・ガジェヴのインタビュー動画
 
(*˘︶˘*).。.:*♡
 




その中の
後半部分がほんとに素晴らしくて
 
久しぶりに心がトキめく感覚を
味わった。



↓抜粋プレゼント



17:44〜 
「音楽を聴くうえで一番大切なことは?」
 
作品を聞くうえで最も重要なのは"先入観"を持たずに聴くことだと思います。
こういう演奏の仕方をしてほしいという期待をしないことはとても重要ですね。
(例えば自分の好きなピアニストがいるとして)別のピアニストの演奏を聴きに行った際に、その演奏が自分の期待した弾き方に近ければ気に入り、近くなければ気に入らない..
でもそれって聴き方に制限をかけてますよね?自由に聴いてないんです。
だから、先入観を持たずに(こういう演奏じゃなければ!という考えを持たずに)聴こうとすることは、美しいことだと思います。




21:36~
「日本という国にどんな印象を持っている?」

本が書けちゃうようなテーマですが(笑)
日本はまず何といっても芸術の活動をすることが受け容れられている場所ですよね。
なんというか.. 周囲の環境や人々、素晴らしい組織がそういった活動をしやすくしてくれる。自由に呼吸ができる場所という感じがしますね。

あと、東京のような混雑した街でもすごく"不思議な静けさ"みたいなものを感じられるのがすごいと思います。こういう感覚はロンドンやパリ、ベルリンでも見つけられません。とてもユニークな場所です。
自分自身の内なる静けさや内なる平和を探求できる場所だと思います。
どのアーティストもこの点を高く評価していると思います。
 
そして
日本は乱そうとする人がいない場所です。世界中で混乱が多発していますけけど、そんな中で自分自身が平穏に戻れる場所に居られるのは素晴らしいことです。
200万人、500万人、1000万人. .周りに人がいたとしても平穏でいられる場所なんです。これはすごく特別な感覚ですよ。

あと、日本にはまだロマンティックな精神みたいなものが少し残っている気がするんですよね。なんというか..
日本の人々は今でも、ものごとに”魅了される”人々だと思うんですよ。これはすごく珍しいことだと思います。
というのも、ヨーロッパ特にドイツ、北イタリア、フランスはかなり"知性"重視の場所で、知識や思考といったものを重視するのですが、これは物事を皮肉に捉えることに繋がりがちです。(もちろん全員ではありません。あくまで一般論ですが、こういった傾向は政治とかいろんなことに反映されてますよね)
ですから、初めて日本に来日した時はちょっと"異国の地"だと思いました。圧倒されたという感じですかね。

例えば音楽でも、多くの人がすごく感動してくれて純粋に惹かれて.. 私はそういう感覚に慣れていなかったんです。
なぜならヨーロッパにはないことですから。
いえ、もちろんヨーロッパにも音楽愛好家はいますよ。
ただ先ほど先入観の話もしましたけど、彼らは自分の考えを持っていることが多いんです。
つまり、彼らの考えにあなたの考えが一致すればあなたは素晴らしいと認められるんです(笑) 一致しなければ認められません(笑)

日本では考え方がオープンだと感じますね。
私たちヨーロッパ人は、こういった枠から抜け出してもう一度純粋にものごとに魅了される必要があると思ってるんです。
日本では人々が純粋にものごとに魅力を感じ、好きになっているように思います。それは、ただシンプルに..シンプルです。
"シンプル"というのはヨーロッパでは特に実現が難しいことなんです。シンプルさが全然ないから(笑)この単語を使うことがないんです(笑)

私が日本のなかですごく好きな部分は.."ありのままの姿"をみることです。すごく美しいことです。そうそう、わびさびの本を読んだんですよ。小さなものに対する愛情ですよね。これも私が日本のすごく好きな部分なんですよね。
細部に対しても細やかに配慮するところです。文化の概念が(ヨーロッパとは)全然違うと思います。






なんとも、、
ガジェヴらしいと言おうか。

彼の感受性と哲学が溢れんばかりにあらわれているインタビュー動画で
ピアノの演奏から感じる何かと同じものがそこには在って、あらためて惚れ直してしまった。




音楽を聴く時に大切なこと、なんて
きちんと考えたことがなかったけれど

「(自分が)期待した弾き方に近ければ気に入り、近くなければ気に入らない..
でもそれって聴き方に制限をかけてますよね?自由に聴いてないんです。」

というガジェヴの考えにはものすごく共感できた。


これはどんな人生の場面にも応用できる話で、とても大切なことだと思っている。



対象の持つ可能性を
無限の可能性を

最大に活かし引き出したい時に

"たった1つの正解"があることによって
それが妨げられてしまう、ということがしばしばある。


ここで言う"たった1つの正解"というのはつまり、ガジェヴの文脈で言うところの"先入観"であり

要は 

潜在意識の中にある
「こうじゃなきゃ!」「こうであるべき!」という決め事が
あらゆる素晴らしい創造のタネや可能性を台無しにするのだよ

ということになる。




これは、まさに、今世界中が
いまいちどたち帰るべきセオリーなのではないかと私は思う。



〈One Correct 〉ーーそれ、必要?

、、



要らんなあ。

私はそう思う。


というか、
"1つの正解1つの基準に皆を合わさせる"
こと自体がそもそも不可能無意味だからね。


考えてもみよう、

身長145cm30kg台の人(SSサイズ)と
身長170cm50kg台の人(Lサイズ)といて

その2人に
身長160cm40kg台用(Mサイズ)の服着せたら
どうなります?


一方は、ブカブカ
一方は、ピチピチ

MサイズがOne Correctになった世界は
大変やな笑い泣き


その人の身体の特徴に合った服を着ないと
服として意味を成さないわけだ。



食事もそう、

小麦・肉・乳製品を摂ると元気で居られる人たちと
米(雑穀)・魚・野菜を摂ると元気で居られる人たちが

ある日突然お互いの食生活を交換しなさいと言われてやってみたら. . 結果
どちらも体調が不調になるのは想像に易い。

各々に合った食事をしてはじめてそれは栄養を摂れたと言える。



何かのノウハウやアドバイスだってほんとは同じことで

本来クライアントごとに変えるべきで、そうしてこそ本当の意味でクライアントのニーズに応えることができるのだ。

 



One Correctによる犠牲は

政治や教育の場で出やすいものだけれど、
とりわけ日本の教育は

たくさんの子どもたちを犠牲にしてきたと思う。

今いったいどれだけの子たちが
不登校を選んでいるのだろう?

(ちなみに私は不登校を悪いとは思ってません)



なんで嫌なのか?
なんで面白くないのか?

もし聞いてみたらたくさんの答えが返ってくるだろうけれど、
おそらくその細かい答えを抽象化してみた時に炙り出されてくるのが


「One Correctがうざいから」←ざっくりすぎ(笑)

という答えな気がする。




つまり、

音楽が得意な子も
理科が得意な子も
数学が得意な子も
図工が得意な子も
体育が得意な子も
みな一列に同じカリキュラム同じ授業を受けさせられて

偏差値というたった1つのモノサシで測られて

すべてのお勉強がまんべんなく出来て
尚且つ
先生の指示にハイ!と言って従える子が
可愛がられ出世できるという..

まあいわゆる
"兵隊さんづくり"の場に辟易して
学校に行かなくなった子がほとんどなのではないか?

というのが私の考えだ。




One Correctは個性を殺す。

可能性への制限。
豊かさへの制限。


個性が殺されることは
自分自身を殺されることと同じこと。

だから、殺されては困るので大切な自分を守るために学校には行かない。

その選択は至極自然なことかと私は感じる。




思い返せば中学2年生の頃だったかな?. .
私もピークに学校が嫌で
体調に不調をきたしていた。


なぜ
点数で競わなくてはいけないのか
なぜ
得意なことにもっと時間を割かせてくれないのか
なぜ
先生の顔色うかがって同調圧力に屈しなければいけないのか


あぁ私の個性を最大限に発揮できる居場所を求めたい!と
大人たちに疑念を持つようになったのもあの頃だった。


そんな懐かしの我が青春時代から約25年が経ち
日本の教育は前進したかと言えば、むしろ

もしかしたら後退すらしてそうなにおいがするからとても残念だ。




江戸時代の日本は
寺子屋や塾といった学び舎があちこちにあって

みな一列に国家が管理するような今の義務教育とはまるで違う
地域分散型でその学び舎ごとで学生を育てていたと言う。


よみかきそろばんを地域の子たちみんなで学んだ。
勿論、年齢の違う子が同じ場で勉強するのでおそらくは、年上の子が年下の子に教えたり友達同士で教え合ったりもしてたんじゃないだろうか?

(日本の識字率は西洋人がびっくりするほど高かったというのは有名な話)


こんな学び舎なら
今不登校の子たちも楽しめるんじゃないか?

それに、
プラスアルファで

みんなに"同じ"を押し付ける教育じゃなくて
みんなの違いに応じて各々に1番合ったことをさせる教育

という要素があればもっと素晴らしい場になるのだろう。


よみかきそろばんは大切。

1+1は2
2×2は4
そこはきっちり学んだ上で


偏差値や点数で子どもの才能をはかるんじゃなくて
(本来才能は数値化できるものではない)
その子が無我夢中で取り組み自分なりの正解を見つけ出していくことそのものを褒め称えてあげる。
(なぜなら志した道には正解が無数にあるから)



そのために
大人が

"先入観を持たずに対象の中に在る素晴らしいものを感じ取ること"ーー 

が重要なのだろうと、

ガジェヴのふとした言葉がきっかけで、思いがけずたくさんの想いが湧いて出てきた。



あらためて
『対話の持つチカラ』はすごい。


1人ではなかなか紡ぎ出せなかった想いや言葉が、誰かとの対話をきっかけにいともナチュラルにイキイキと紡ぎ出される。

そんな関係性や場は、宝だと思う。

(ガジェヴよ、ありがとう♡)





続いて、

彼の発言で興味深かったのが


「彼ら(ヨーロッパの音楽愛好家)は、自分の考えを持っていることが多いんです。
つまり、彼らの考えにあなたの考えが一致すればあなたは素晴らしいと認められるんです(笑) 一致しなければ認められません(笑)」




へー、、そうなん!
ちょっと私的には意外だった。

というのも、私の中には

西欧は何事にも自由で
日本は枠におさまりがち

というような、それこそ先入観?(笑)
があったのかもしれない。


日本人が、とても純粋に、ただただ魅了され
左脳でジャッジせずにありのままを感じ取る..
そんな感性の持ち主なのだということを初めて知って、なんだか誇らしい気持ちになった。

勿論、
何事にも表と裏があるので
それによる良い面と悪い面があるのはわかった上で
(悪い面はズバリ"騙されやすい"でしょう。笑)


それでもやはり

ただシンプルに、対象からありのまま滲み出る魅力に感動し好きになれる日本人のピュアさというものは

誇るべき特徴なのだと私は感心した。


"わびさび" については
私も以前blogに書いたことがあったけれど

わびさびを、『小さなものに対する愛情』と捉えたガジェヴの感性には頭が下がった。

素晴らしすぎる♡♡







人間は、自分のことが案外わからない。

でも

信頼に足る人に自分のことを聞いてみたら
自分以上に自分のことをわかっててくれて教えてくれる、ということがよくあるでしょう?


日本に生まれ日本に住み日本を離れたことのない私は
日本の外から見た日本を実はきっと全然知らなくて

だから、こんなふうに
日本の外から見た日本を教えてくれることはとても興味深く、また新しい"自分再発見"ができた気分にもなって、とても有意義に感じられた。






「自分自身の内なる静けさや内なる平和を探求できる場所だと思います。
どのアーティストもこの点を高く評価していると思います。
そして
日本は乱そうとする人がいない場所です。世界中で混乱が多発していますけけど、そんな中で自分自身が平穏に戻れる場所に居られるのは素晴らしいことです。
200万人、500万人、1000万人. .周りに人がいたとしても平穏でいられる場所なんです。これはすごく特別な感覚ですよ。」




このあたりも、なるほど。

外(海外)に出たことない私からすれば
これ(日本の平穏)が当たり前だから、これが特別なことだと思ったことがなかったけれど

この当たり前は当たり前じゃないんだね。


あらためて、この
調和的民族性をこれからも大切にしたいと思ったし
内なる静けさ内なる平和を守っていけるように
してゆきたいと思った。




まだまだ紹介したい部分が山ほどあって、いくら時間があっても足りないから
是非、先ほどの動画全編を見てほしいと思う。

(*^^*)





それにしても
ガジェヴからはピアノも習いたいけどヨガも習いたいなあ(笑)

話すことを聞いていれば
とっても素敵なヨギーだということはすぐにわかるからキラキラ

彼のピアノ演奏からはいつもプラーナが感じられるし、彼のスピリットに宿る哲学性もまた顕著に演奏に滲み出ていて
やっぱり音楽はその人のひととなりを明らかにする芸術なのだなぁと思う。



















私の演奏からは何があらわれている?

...










答えは1つじゃない。

受けとる人それぞれの真実がある。

それこそが愛おしいこと。


















赤薔薇赤薔薇








7月は初めてのガジェヴのコンサート!

最前列◎
今から楽しみで仕方ないラブラブ

それまで私も再度、
バラード4番をしっかり弾き込んでおこう♪





それでは皆様、
引き続きご無事で健やかで..

平穏な日々を過ごせますように。

(*^^*)



yu-co