主人と彼と、最低な私

主人と彼と、最低な私

主人と結婚して半年後。ヨーロッパのとある国で、ある男性(外国人)と運命的に出会ってしまう。主人も彼もどちらも好き。そんな最低な女の最低な日々

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26歳の6月。ジューンブライド。



結婚式には大金を使った。海外で式を挙げ、披露宴は日本で行った。結局二回挙げたようなものだ。


 当時私は仕事一筋で、朝から晩まで仕事ばかりだった。仕事の事だけで頭がいっぱい。帰りが23時24時になるのは珍しくなかった。そんな中、結婚式の準備まで手が回らなかった状況を見て、主人は率先して式と披露宴の準備を手伝ってくれた。


ゼクシィだけ私が買ってきて、内容は彼が確認・吟味し実行に移す、という流れが自然と出来上がっていた。彼も忙しくなかった訳ではない、私に気遣っての事だったと思う。彼なしでは、結婚式も披露宴も実現しなかったと断言できる。



 私はこの頃から、過労により心療内科にかかるようになっていた。本来なら幸せであるはずの時期に、身も心もボロボロだった。自分の気持ちなど全くコントロールできる状態ではなく、会社で部下を怒鳴り散らし、時にはその場で泣くこともあった。制御が利かなかった。


そんな中行った結婚式。写真をみると、私の目には覇気がない。笑っているのに笑っていない。それでも、愛するべき沢山の人に見守られ、彼と生涯を共に生きると誓ったあの日は、生きてきた中で一番幸せだと感じた。


 式を終え、披露宴を終え、何事も無かったように日々が過ぎていった。忙しさは増し続け、私の精神状態も極限を迎えようとしていた。結婚式から丁度半年が経とうとしていた時、同期からこんな話をもちかけられた。「海外出張の話があるんだけど、一緒にいかない?」


入社してこのかた、一度も海外出張などしたことがない。この機会を逃したら、きっと二度といけなくなるだろう。死ぬほど忙しい中、私はその出張に参加することにした。軽い気持ちだった。ただでヨーロッパに行ける。しかもメンバーは気の置けない同期ばかり。こんなにいい話はもうないと、出張前日まで泣きながら仕事をして 私はその出張に乗り込んだ。


行かなければよかったのかもしれない。



でも誰が予想できただろう。これまでたった一人の男性としか付き合ったことのない私が、仕事で出かけたヨーロッパのとある国で、運命の男性と出会ってしまうなんて。