突然ですが、その昔、お茶を習っていたことがあります。
その時の先生は、その流派の中でも上の方の先生でした。
いくら凄い先生に教えてもらっても
週1回通うだけのお稽古で、最初は全く覚えらず、
何度もお点前の途中で止まってしまいました。
(しかも、お勤め帰りの週末の夜のお稽古で
一週間の疲れと、し~んと静まり返った部屋の中で
窯でお湯が沸くあのボコボコという小さな音を聞いていると
気が遠くなってしまう瞬間が何度もありました)
そのたびに先生の顔をチラっと見て
次の手順を聞いていましたが、
先生は一切怒ることなく
「何度間違えても、聞いてもかまわないから、
身体が覚えるまで繰り返しすることが大事です。」
と教えてくださいました。
色々なお稽古事やスポーツ、そして仕事にも型があり
それにはそれぞれの意味があるので
最初はそれを、どれだけちゃんと
自分に叩き込むのかが大切なのだと思います。
その意味は何度も何度もそれを繰り返していくと
ある時「そういうことか!」と
じわじわとわかるようになってきます。
アレンジや応用を利かせて自分流になるのはそこから先の話で
元々の型をちゃんと知らないと
アレンジも自分流も何も生まれないのです。
何事もまず基本や土台を知ることが大事なことです。
それはとても地味で目立たないことですが
そこを飛ばしていると、ある程度行ったところで
必ず伸び悩みが出て来ます。
もし、そんなことがあったときは
基本に戻ってみると解決策が浮かぶかもしれません。
そしてついでに言うなら、
趣味やお稽古ごとという習い事全般に言えることは
その先生になることだけが目的ではなく
そういった、そのものごとの根底にあることを
学ぶためのものだと思います。
これを意識すると、
そのことが、もっと面白くなってきます
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