諭すことの難しさ | 魔王のお城 さやか@ふとちらのブログ

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魔王GACKTの志を胸に噛み噛み下僕が日々の思考の欠片を書いています。
基本的にペタやイイネ!はお返ししませんが、こっそりあちこち伺っております。

ノリさんが一足先に帰った後に残ったのはイマ君だった。

いつもならノリさんと一緒に帰っていくのにおかしいな、ううん、なんだか今夜は最初からイマ君はなんだかおかしかったよ。
前のめりになってツッコミ隊長したがる姿が今日はない。むしろ一歩引いて時々ボンヤリしたり、ムっとしたりこりゃなんか言いたいことがありそうね。
毎月定例の飲み会であたしとイマ君は 若 手 と呼ばれる部類。←なに?聞かない!却下だ却下!(断言)
子供少年のようなおっさん達に交じってどこか冷静なあたしたちは時々【大人だもんで】と言い合いながら理不尽なアレコレを受け流してきたんだ。
あれから何年も経って、独身だったイマ君も今では3人子持ちの父になった。
奥様は地震が来てもガッツリ寝てられるほどの肝が据わった(鈍感ではないと本人がしつこく言ってたw)ご婦人で、少々のことは笑って流してしまう。
義父母と同居、ご飯を作ってくれれば「わーい!」洗濯を取り込んでくれれば「やったー!」と や っ て く れ れ ば ラ ッ キ ー じ ゃ ん と上手に甘えながら馴染んでしまったよ。
いい夫婦だなぁ、良い家族だなぁと素直に思えるご家族だ。

「俺は怒っている。本当に腹が立つ」

滲む怒気になんだかおもしろそうだわねと脳内でニヤけるあたしだ。
(真剣にやっている人を見ると緊張に耐えられなくなるのかおかしな方向に顔が歪む子だった過去を引きずっているのかも知れない)

「妹がさ!本当に腹が立つ!」

あたしの知人が経営している会社にパートで入った話を以前聞いていた。
なかなかに明るくてまじめに仕事に取り組んでくれてるよと社長が言ってたあの妹か。
よくよく聞いたら旦那さんはあたしの高校時代の同年生だった!なんていうあの妹か。

「もしや石田病?」
「そう!石田病な!!」

◇◇◇解説しよう。石田病とは石田純一いしだ壱成のように、うっかりつい違う女にうつつを抜かしてしまう病気のことだ。つまり不倫だ。あんなんもう病気みたいなもんでしょと言った拍子にそれ以来、ロマンス大好きな子供少年のようなおっさん達が浮名を流す度に、ああ!石田病じゃね?と言い合っている◇◇◇

ガチで!わっはっはっは!くそおもしろいじゃん!

けたたましく笑った自分の声にヤベと思うが後の祭りだ。ごめんごめんと言いながら先を促した。

まあ、要するに。
パート先で明るく真面目に取り組んだ結果、若くて活きのいい独身男とチョメチョメ(昭和用語)なんだってさ。
「その内子供も連れて一緒に遊びにいったりしたいな。いつかの為に慣らしていかなきゃね」
そんなLINEから始まって「毎日1時間くらい部屋から出てこないよ。電話してるみたい」と子供たちの証言が飛び出して…。
今ってドライブレコーダーが付いてる。あれで乗り込むところから会話から行った先の記録が見れちゃって…。

ちょっと待って!
「早く曲がんなさいよ!ウィンカーどうしたんだこの野郎!」とか。
ケントデリカットの日本語みたいにカタコトで洋楽を大声で叫んでるとことか。
脳内で会話しててツボっていきなり笑いだしたり。
そう言うの全部見れちゃうってこと!?
今日はアバニビオボエベを全力で歌った。演歌みたいに拳つけてリピートしまくった。
マジ気を付けよう。不倫疑われるよりアレ見られたら赤面死する。
うわ…トイレより断然覗かれたくない場所、それは一人きりの車内。嫌あああああ!

あ。ごめん。続けて…気にせずに続けて(イマ君…ちびまる子みたいに縦線入ってたわ)←すまぬ。

居ても立っても居られない旦那さんはボイスレコーダーを仕掛けて決定的な証拠が出て来ちゃったそう。
ほう。ほうほう(おもしろいじゃん!脳内だけで叫んどくけど!)
旦那さんとしてはこのまま穏便に収束させてくれれば今まで通りに暮らしたいのだそう。
そっか。そっかそっか。

それはわかる気がするよ。

離婚なんてしたところで子供一人で育てるのは大変だし、かといって月一しか会えないとかなったらこっちは何の非もないのにアホみたいじゃん。
夫婦がどうのってより、まだ小学生の子供の成長を楽しみに、もっと言うと生き甲斐にしてきた旦那さんからすれば、今まで通り近くにいて見守りたいわけだしさ。
第一、不貞や不義のある側からの離婚の申し出は受けいれられないと明確になっているし・・・。
勝手に結婚して勝手に子供作って勝手に嫌になって勝手に他が出来て勝手に別れたい。
いいよー!…とはならないわね。
少なくともそこに夫婦間の同意は必要ってことだ。

イマ君も子供のことが一番気がかり、なんてたって独身時代から可愛がってきた姪っ子甥っ子たちだもの。
それに今ではお父さんになって、子供の成長にどれだけ責任があり、また励みになるか、自分の成長につながるか、身に染みているんだしね。

「せめて子供が大きくなるまでは、自分で選択できるようになるまでは、母親をやって欲しかったのに…腹が立つ、つか…腹が立つ!」

まあ。うん。わかる。よくわかるよ。
我が家だってケイがあんなだし、もっと言えば暴風や妖怪に始まって、クレイジーに至るまであたし以外はみんな石田病だからね。
確かに腹も立つしちゃんと出来ないものかと歯痒いけれど。

そういう人たちを諭すことは難しいのよ。

そもそも道理に背いていることなんて百も承知。
敢えて背いている人に道理とはウニャウニャと説いたところで効き目なんてないっしょw
わかっててやってる、確信犯だ、となったらもうそれは…道理が引っ込んだ話。無理が通るってやつ。
理屈じゃ無い。無い理屈…無理。
だからってさ。こうしなさい!なんて支配することも出来ないしねぇ。

「子供が右往左往することだけにはならないで欲しい」

そうだね。大人の勝手で泣く子がいるのはあたしもどうやっても受け入れられないことだもの。
良い伯父さんだね。しばし経過を見守りつつ子供たちに出来ることを考えなきゃ。

あたしは不倫もロマンスもしない。
むしろそういうお誘いが余りにも煩わしすぎて巨大化したくらいだ←ビバ!デブ!こんなに開放されるならもっと早くに巨大ロボになればよかった!ガンタンク最強!

でもね、ダメだとも思ってないんだ。

自分で責任を取るのだから勝手にしたらいいと思ってて。むしろ止めたところで勝手にやるでしょ。

浮世の華。

花屋の店先に並んだ・・世界で一番なんちゃらな花♪
それぞれがいてそれぞれが咲いてますよ。
そんな事実言及のあの歌と同じで、咲き乱れるのが浮世ってもんだし。

ただね。ただ。

大人の都合で誘導される子供…あの困惑は味合わせたくない。ただそれだけ。

明日、数々の証拠を以て旦那さんが初めて夫婦で話し合いをするのだという。

なんつーか…今頃かよ。

どんくさい人慎重な人なんだな。

今日も浮世は騒がしい。



そんなある日の記憶の欠片。