やーっとこの作品を語れる日が来ました。
The Book of Mormon!!!
嬉しすぎて泣いちゃう。
でもその前に注意!
以下の青い単語がどうしても我慢できない!
え、宗教をミュージカルに取り入れるとか、大丈夫なの?と思われがちですが、
多分観劇者のほとんどがモルモン教信者では・・・
あ
り
ま
せ
ん。
ミュージカルを見るためにモルモン教徒に改宗する必要も・・・
あ
り
ま
せ
ん。
安心してください。4回も私、このミュージカルを観ていますが生まれてこの方無宗教です。
だからこそ、観劇前にモルモン教に関する知識をあらかじめ入れておくとより舞台を楽しむことができます。
モルモン教…多分初めて聞いた方もいらっしゃると思うのでざくっとウィキペディアから調べると
アメリカのユタ州はソルトレークシティーに拠点がある、1830年にジョセフ・スミス・ジュニアが創設したキリスト教の一派(肝心のカトリック教会は異端と見なしていますが…)で、末日聖徒イエス・キリスト教会として知られています。
この作品は、トレーニングを経て新たな信者を集めるために外国に派遣された二人のモルモン教宣教師のお話です。
ちなみに、モルモン教の宣教師のことはたとえ歳が若くたって"Elder(長老)"と呼びます。
イケメンでディズニー大好き優等生のElder Priceと虚言癖持ちでスターウォーズ大好きな劣等生のElder Caninghamは、宣教師トレーニングセンターを晴れて卒業し、布教先の発表を今か今かと待ち望んでいました。
ディズニーワールドのあるフロリダ州オーランドを希望していたElder Priceの願いむなしく、二人はアフリカはウガンダに派遣されます。
たどり着いたそこは、
飢餓、エイズ、軍の支配、貧困等、
目の前の問題が深刻すぎて宗教を信じている場合でない村人たちであふれる場所でした。
さあ、Elder達はどう考えても布教が難しいこのウガンダで信者を獲得できるのでしょうか・・・。
というのが、簡単なあらすじです。
②The Book of Mormonの意外な作者
あらすじだけ読むと、「やっぱりお堅いお話なんじゃないの?」という声が聞こえてきそうですが、
そんなわけがない!
だって、
このミュージカルの作者は社会風刺があまりにも過激すぎてR指定を受けたアメリカのアニメ
「サウスパーク」
の二人ですから!
劇中では、現役の信者が怒るんじゃないかと心配になるほどにモルモン教がパロディー化されています。
・しょっぱなからキリストが電飾を背負って出てきます。キラッキラ光っています。
・同性愛ご法度のモルモン教なのにゲイが治らず毎日悪夢を見ているElderが出てきます。
・カフェイン摂取禁止のモルモン教なのにコーヒーやけ飲みするシーンがあります。
・ス○バが出てきます。
・堂々と背景にシンデレラ城(っぽいもの)が出てきます。
・村人がライオン・キングの「ハクナ・マタタ(心配ないさ)」ならぬ「ハッサ・ディガ・イボア(F○○k you, GOD)」の大合唱をします。
・耳にタコができるほどFワードやそれ相応の汚い言葉が出てきます。
・さりげなく黒人やアジア人をディスるネタが入っています(さすがに苦笑いでしたが、それも含めて風刺なので真に受けたらだめです)。
・モルモン教の天使はスター・ウォーズの船に乗ってやってきたそうです。
・ダース○イダーやヨー○(っぽいもの)がところどころ出てきます。
・結構下品な下ネタがバンバン出てきます。カエルと・・・ああ、これ以上は言えない。
もうね、何も知らずに観た人はきっとドン引きでしょう。
ちなみに、こんだけ過激にパロッているのにアメリカのモルモン教徒的には宣伝になるので本部は上演を認めているとか。びっくり。
もう、風刺が痛烈すぎて一回転して、もはや笑うしかないんですよね。
数分に一度はドカンと爆笑が起こります。
嫌なことが全部吹っ飛ぶくらい大笑いしてすっきりできます。
それでいて、最終的にはモルモン教徒の人も誰も傷つかず完結するのでなんだかすがすがしい気持ちになれます。
そう思った人は鋭い!
まさに楽曲を提供したのはアナと雪の女王の代表曲「Let it go」の作者であるRobert Lopez。
似ているんじゃなくて本物なのです。
さらにこの方、相当他のミュージカルを研究しています。
もし、他のミュージカルを見たことあるなら、ところどころのナンバーがWicked、ライオン・キングのあの曲にかなりそっくりなのに気が付くと思います。
ま、言い換えると堂々とパクっています笑
それでもむしろオマージュという感じなので悪意は感じませんでした。
そして余談ですが、Elder Canninghamの初演のキャストはアナ雪でオラフの声を担当しているJosh Gadです。
こんなところにまさかのディズ○ーとの共通点があるなんて・・・。
さらに余談ですが、オリヴィエ賞の記事でちょこっとご紹介したAvenue Qもサウスパークのスタッフ陣とRobert Ropezがタッグを組んだ作品です。こっちもおすすめです。
内容は…組み合わせからしてまあ言わずもがなですよね笑
あー、久しぶりに長々語りました。
お目汚しすみません。
今でも、いつか日本上演が叶わないかなーと夢見る私です笑
お下品度★★★★★
予習してもっと楽しめる度★★★★☆
英語わからなくてもどうにかなる度★★★☆☆