2番になることは、1番になることよりスゴイ。 | ★コピーライターが思わず ! となったコピー。

2番になることは、1番になることよりスゴイ。

一番になるのは、難しい。
続けるのは、もっと難しい。

 
…と言っているのは、
<エプソンのプロジェクター>の広告。
10年連続一番買われているプロジェクターだそうだ。
 
確かに一番になるのは難しいが、
二番になること、下から二番になることも
けっこう難しそうだ。
狙ってできることではないだけに。
 
★今回の!なコピー。
 
 
フィジカルが凄かったなぁ。
 
 
フォリナー「ガール・ライク・ユー」
(1982年7月3日付けから5週間2位を記録)
 
このコピーを見た時、笑ってしまった。
これは
「涙のNo2」というオムニバスCD の広告。
「究極の80’トップ・レスなアルバム!!」という
サブキャッチにも笑ったよ。「トップ・レスな~
って、使い方が違うのだが、妙にしっくりと合って可笑しい。
 
このCDは、1980年代のヒットチャート(ビルボードかな?)
で、2位に甘んじた曲を集めたもの

先のフォリナー(米英の混合バンド)の曲をはじめ、
「君は完璧さ:カルチャー・クラブ」「ロザーナ:TOTO」
「デンジャー・ゾーン:ケニー・ロギンス」なんて、
1位を取ってそうな有名なヒット曲がずらり。
おや、腋毛美女のネーナの「ロックバルーンは99」も。
 
紹介したコピーの「フィジカル」とは、
オリビアニュートンジョンのヒット曲。
この曲は10週連も続全米チャート1位を記録
そのブレークぶりに「凄かったなぁ」と2位の
フォリナーはかなわんなと白旗を上げたのだった。
 
私の中では、オリビアは「水の中の妖精」という
アルバム(ジョリーン収録のやつ)を最後に興味がなくなって
いたのだが、トラボルタ兄貴の映画「グリース」での
高校生役、「フィジカル」のエアロビ姿は、
どこか無理してそうで、悲しいものだった。
 
ところで、

アル・ライズ、ジャックトラウトといった
マーケティングの戦略家は、ブランドを
顧客のマインドの中に最初に入り込ませる
ことの
アドバンテージを説いている。
「マーケティング22の法則」 のうちの
一番手の法則」というやつ。

 
いつも二番手は忘れられる運命だが、
一番手のブランドはつねにNo1として
記憶される
(実際はそうでなくなってきても)。
そういうブランドイメージを刷り込んでおけば、
消費者は、そのブランドを優れた商品であると
知覚
して、購入の際の判断材料として参考にする。
No1だから素晴らしいに違いないと。
その時点で、2番手以下のブランドとは、
差をつけることができるというわけだ。
 
確かに。
たとえば去年のオリンピックを例にすると
金メダリストは記憶に残っているが銀、銅は忘れている。
企業がやっきになって、広告でNo1を強調したがるのも
無理はない。No2では印象が薄れるからだ。
 
もっともライズやトラウトは、
No1ブランドになれなくても他に打つ手はあると言う。
それは自らがNo1になれるカテゴリーを作ることだ
競合より、どこが優れているかというより、
どこが新しいかを刷り込むことに注力せよという
「カテゴリーの法則」である。
 
三国志の「天下三分の計」ってこれだよな。
 
それにしても「フィジカルが~」のおかげで、
フォリナーがオリビアの後塵を拝したことを
知覚してしまったではないか。

1位フィジカル 2位ガールライクユー。


ものすごーくムダな知識。