ライク・ア・ベッカム。 | ★コピーライターが思わず ! となったコピー。

ライク・ア・ベッカム。

先日インクジェットプリンターの台数シェアについて、
キヤノンが8年ぶりにセイコーエプソンを抜いて首位とニュース。

置けちゃう~♪ 置けちゃう~♪と柴崎委員長率いる
<置き楽委員会>の奮闘も、レーザープリンタでは検討しているが、
インクジェットのチャンピンベルトまでは守れなかった。
最近徐々に、大人っぽくなってきた、
インクジェット担当<あやや>の巻き返しはなるか。

エプソン内では、キヤノンを抜いちゃう~♪抜いちゃう~♪と
連呼しているかどうかは分からないが、そのエプソンの次世代の
技術が、先日テレビ東京の情報番組「WBS」で取り上げられていた。

話はいきなり変わる。
<ベッカムに恋して>という映画。
ベッカムに憧れる、インド系イギリス人の
サッカー少女とその家族、友人たちを描いた
青春映画なのだが、その原題は

BEND IT LIKE BECKHAM

ベッカムに恋して>ではない、
bend it、そしてLike Beckham
つまり<ベッカムのように曲げろ>である。
ご存知ベッカムの右足から蹴られた、ボールの
弾道の曲がり具合は、それはもう芸術的。
右足一振りで、過去、イングランド代表や
所属チームが何度救われたことか。

さて、エプソンの新技術とベッカムのキック
一見無関係のようだが、実は本当に関係ない。
すまん。
だが、共通項はあるのだ。それが

Bend it!

曲げろ!>である。

★今回の!なコピー。

プリンタのインクジェット技術が、
未来をどんどん薄くする。


このエプソンの広告では、プリンタの技術を応用して
開発した超薄型の回路基板について説明している。
これと同じことだと思うが、薄くて曲げられる!フィルム状の
超小型演算処理装置(MPU)
を開発したことが先の「WBS」や
新聞などで伝えられた。
このMPUによって、曲げられるディスプレイ
丸めて持ち運んだり、複雑な形状に張り付けられるパソコン
実現できるのだと。

まさに<bend it>である。いつのまにか次世代の技術開発は、
<曲げること>に、しのぎをけずっていたのだ。
昨年末、東大で折り曲げ可能な<シート状のスキャナ>が
開発されたことが発表されたし、同じ時期には、東工大で、
曲がるTFTディスプレイ>の実現の道が開けたと発表。

ベッカムの右足から放たれる、あの芸術的な
曲がる(そして落ちる)ボールのごとく、
日本の優れたエンジニアたちも、曲げることに夢中に
なっているのだ。
つまり合言葉は、bend it!

なんとも強引なこじつげだが、
どちらも曲げる技術ということで
ゆるしてもらいたい。

こうした技術が、実用化するのは
3~5年くらい先だということだが、
そのうちに、曲げちゃう~♪ 曲げちゃう~♪
と連呼しながら、柴崎委員長が日本中のオフィスに
現われるのではないと期待してしまう…

ま、そんなことは起きないな。

余談だが、「ベッカムに恋して」は、
インド系ゆえの伝統にしばられながらも、
サッカー選手という夢を追う少女の健気さと
家族の絆がユーモアラスに描かれ、
最後にホロリとさせられる、キュートな小品である。