桜が咲いたのに、まだ春がきません。 | ★コピーライターが思わず ! となったコピー。

桜が咲いたのに、まだ春がきません。

 
毎日のように、大量なニュースが流れるわけだが、
当事者にでもならない限り、時間が経つにつれて
忘れてしまう。
 
新潟県中越地震。あれだけ大きな被害を出したにも
関わらず、私の記憶から徐々に消えつつあった。
あなたはどうか。
 
★今回の!なコピー。
 
 
もうすぐ春です。
本当の復興は、これからです。

 
  
新潟県中越大震災復興宝くじのポスター。
あの山古志村(現長岡市)だろうか?

ビジュアルは雪の残る山村の風景写真。
  
昨年12月に起こったこの地震、その後スマトラ大地震、
福岡西方沖地震が立て続けに起こったので、
印象が薄くなりつつあったが、まだ4ヶ月しか経っていないのだ。
地域のよっては雪のために、復興が進まず状態。
ようやく先日、全村避難が続いていた山古志村(現長岡市)の
一時帰村が実施されたばかり。
 
東京にいて、しかも当事者でないので、
ついつい復興が進んでいる、もう大丈夫と

思っていたが、そうではない。

 
4月11日から始まった、復興宝くじ。
生活や住宅の再建支援は、公金では限界がある」(泉田知事)
という厳しい状況から実現された。
 
東京の桜は散ったが、新潟の開花は今週あたりらしい。
北陸、東北の春はこれからなのだ。
復興という本当の春もまだこれから。
 
このポスターは、宝くじの広告ではあるが、
同時に、新潟県のメッセージをのせた

意見広告としても成立している。
 
宝くじ発売、復興のために買ってください。
というストレートな訴求ではなく、

私たちの薄れつつある記憶を、
呼び戻すかのような、静かなメッセージ。
それがかえって心に響く。買うしかないだろう。
 
運がよければ1等1億円~7等200円。
いつもの罪滅ぼしに1枚いかが?