花火を見てたら,悲しくなってきた。
「もう,夏も終わりなんだなぁ。」って。
夏を弔う花火にも見えたんだ。
「花火を見ようよ。」
そう誘われて,笑ってみたけどね。
あっというまに8月も終わり。
正確にはまだ終わっていないけれど,相変わらず「生き急いでいる」のか,私の夏は終焉を告げていた。
あんなに涼しげだった「エンヤ」の歌声も,この夏はクールに聞こえなかった。
何の音楽を聞いてもその感じはいっしょだった。
好きな人に会えなくて,嫌いな人にも会わない夏だった。
人の幸せなんて,「プラマイゼロ」とはよくいったものだ。
大人になって,それをもっともな法則だと思うようになった。
幸せを感じながら,恐怖感を拭えないのはそのせいだ。
そもそも,「好きな人」とか「幸せ」の定義は何なのだろう。
所詮,それも独り善がりのものだ。
「好きな人」なんていないような気もするし,「幸せ」だって見方を変えればいとも簡単に崩れるのだ。
「壊れそう」などと のたまった私は壊れるはずもなく,「骨密度」なんて余裕で110%を超えている。
もしこの肉体を切り刻めるとしたら,何日間も焼き肉ができるだろう。
さあ,現実に戻る時間。
お酒でも飲んで,また夢へ行こうか。
ううん,そうじゃなくて。
自分の心のつぶやきを
日々こうやって見つめてる。
今夜も呟くんだ。
きっとこれは延々と続くんだよ。
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