人間てなんなのだろう。

嫌なニュースが飛び交ってなんだか悲しくなっていた。

そんな中、2017年4月1日ニュースで流れた。
羽生結弦選手の優勝。

私はそもそも勝敗がつくものはあまり好まない。
努力したぶんの評価がそれぞれにあればいいと普段なら思う。

でも…私は昔からフィギュアスケートが好きで、テレビでオリンピックの時は必ずみていた。
テレビを捨てたこの数年ですらYouTubeででもみたいとチェックしていた。

羽生結弦選手が五輪の金メダリストになって数年。
怪我や病気もあった。
ニュースで聞くたびに心が痛んだ。
あんなにスケートを愛する彼に、なぜ苦難が降り注ぐのか…滑りたいだろう、悔しいだろうと…
とても心が痛んだのだ。

フィギュアスケートはただがむしゃらに跳べたらいいとか回転したら良いとかそんな力づくのものではない。音楽に滑りのリズムを乗せて表現する芸術性と、スピンやジャンプの運動的な要素も必要。

……羽生結弦選手をみていて思うのは、彼の心は他者と戦ってるのではない。
常に自分自身と戦ってるのではないかと思う。

見た目の細くながい手足や優しく爽やかな印象と、心にある情熱、競技の前の士の字のおまじないの話などからも強い心、誇り高さを感じるのだ。

彼は少年だった。
大きな災害の時にはスケートを続けることを悩んだという話をみた。

少年は金メダリストとなり青年となりまた新しい世界へ人々の心を連れ去り魅了した。
彼の成長はきっと技術面や体格だけではなく心もきっと大きく成長しているのだ。

どれだけの人間が、自分自身と向き合い戦っているだろう。
私はそうではないと断言できる。

成長を望むなら厳しさや悔しさを乗り越えてそれすららも力に変えられるくらいの心が必要なんだ。

人間の誇りをみた。

彼と同じ日本人であることを嬉しく思う。

彼の生き様に心から敬意を。
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