人間でいえば10歳くらいのオスが1匹と、5歳くらいのオスが1匹、メスが1匹。
犬や猫のような知性はないけど、水槽を覗けば「なんか用?」と寄ってくるし、
お腹が空けば「エサちょーだい」と小さな手足と尾ひれをぴょこぴょこ動かしてアピール。
丸いつぶらな瞳がとっても愛らしい両生類です。

少し前のこと。
家を空けて帰ってきたら、5歳のちびオスが床で瀕死の状態でした。
玄関に入ってすぐわかりました。水槽から飛び出してしまったことが。
身体を覆う粘膜が剥がれて、埃にまみれて、手足が干からびて、
あまりにも痛々しい姿がそこにありました。
もうダメかもと思いつつ震える手で、水をかけてみたら、驚くことにピクッと動いたので。
慌てて水槽へ入れてみました。
最初は、お腹が上になって浮いてしまっていたけど、見ているうちに、
弱々しく干からびかけた手足を動かして、ちゃんと沈んで、腹ばいになれました。
もしかして、再生能力の高いウパのこと、このまま生き残ってくれるかもと淡い期待をしました。
でも、水槽に入れて10分くらいで、沈んだままお腹を上に動かなくなってしまいました。
いつも、水槽を覗くと、ぴこぴこ短い手足を動かして近寄ってくるので、
今回もなんとか動いて欲しいと祈る気持ちで、
目の見えるはずの方向から覗いてみました。
そしたら。
ゆっくりと弱々しくだったけど、いつもみたいに手足を動かしてくれたから、
喜びかけたところで。
力尽きたように途中で止まってしまいました。
そして、もう二度と動かなくなりました。
その時に、ああ、この小さな身体から生命が消えてしまったと感じたのですが。
それでも復活してくれるかもしれないと、一晩水槽に入れたままにしました。
でも、翌朝も、夜と同じ格好のままでした。
わかってたけど。
もう、生き返らないって。
知能の無い両生類なんて、懐くわけでもないし、感情があるわけでもないし、
死んでもあまり悲しくないはずだと思っていたのに。
涙が止まらないです。
エサをあげようと水槽をのぞき込むと、
水槽のガラスより前に進めるわけがないのに、
ガラスに頭を付けて短い手足を高速で動かしまくって、もっと近付こうとする可笑しな姿と、
最後にのぞき込んだ時に一生懸命身体を起こそうとした姿が重なって。
なんで臨時の水槽だったのに蓋をしなかったのか。
なんでもう少し早く帰らなかったのか。
死なせなくていいはずの命を失ってしまった。
苦しませてしまった。
ごめん。
ごめんね。
。。。
お別れの時に、なぜか数秒だけ身体が起きたのは、神様のサービスでしょうか。
彼は、自然に帰るんでしょう。
せめて。
狭い水槽から出た今、広い自然の中で、のびのびと眠ってほしいです。
