もう何回もキーボードを叩き、入力を繰り返している
「戸塚さんですか? 」「違います」
のやりとりを綴る話は、なんとか終了させたい。
だから、今日も間違われ電話の主の話を書こうと思う。
しつこく書いておいて、なんだけど、これで最後だから安心してほしい。
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戸塚さんですか? をアドレスに登録してから、数年経ったある日。
また見知らぬ電話番号から着信が。誰かな? と思い、電話に出てみると
「戸塚さんですか? 」
またキター!!
言うまでもなく、「違います」と答えて、電話は終了したんだけど
アタシはすぐに、着信履歴を確認した。やっぱり、見知らぬ電話番号だった。
…アイツ、電話番号変更してやがる!!
電話番号が違っていたので、また出てしまった。
ああ、アタシの負けだ。と潔く敗北を認めた。
言うまでもないけど、再びアドレス登録することにした。
戸塚さんですか? と入力したものの、そこで指が止まってしまった。
前回の戸塚さんですか? の番号からも、かかってくる可能性があるかもしれない。
そう思ってしまったからだ。
もう何年も繰り返している、「戸塚さんですか? 」「違います」
のやりとりは、なんとか終了させたい。そう切実に願うアタシにとって
念には念を、なのだ。
そして、散々迷った挙句、登録したのは
戸塚さんですか? 2
今思うと、センスもカケラもない。
ちなみに、戸塚さんですか? 2を登録した後は、不思議と着信が減った。
登録した後に限って着信の間隔が空くのも、戸塚さんですか? のパターンだ。
だけど、アタシも色々経験してきた大人なので、今度かかってきた時は
「戸塚さんですか? 」「違います」の平行線から脱却するべく
あえて、アタシが「戸塚です」と言い、「違いますよね? 」と言われてみようと思う。
その時がきっと、最後の電話になるだろう。