間違われ電話の主⑤ | LOVELOG

もう何回もキーボードを叩き、入力を繰り返している

「戸塚さんですか? 」「違います」

のやりとりを綴る話は、なんとか終了させたい。

だから、今日も間違われ電話の主の話を書こうと思う。


しつこく書いておいて、なんだけど、これで最後だから安心してほしい。

____________________________________


戸塚さんですか? をアドレスに登録してから、数年経ったある日。

また見知らぬ電話番号から着信が。誰かな? と思い、電話に出てみると


「戸塚さんですか? 」


またキター!!


言うまでもなく、「違います」と答えて、電話は終了したんだけど

アタシはすぐに、着信履歴を確認した。やっぱり、見知らぬ電話番号だった。


…アイツ、電話番号変更してやがる!!


電話番号が違っていたので、また出てしまった。

ああ、アタシの負けだ。と潔く敗北を認めた。


言うまでもないけど、再びアドレス登録することにした。

戸塚さんですか? と入力したものの、そこで指が止まってしまった。

前回の戸塚さんですか? の番号からも、かかってくる可能性があるかもしれない。

そう思ってしまったからだ。


もう何年も繰り返している、「戸塚さんですか? 」「違います」

のやりとりは、なんとか終了させたい。そう切実に願うアタシにとって

念には念を、なのだ。



そして、散々迷った挙句、登録したのは

戸塚さんですか? 2

今思うと、センスもカケラもない。



ちなみに、戸塚さんですか? 2を登録した後は、不思議と着信が減った。

登録した後に限って着信の間隔が空くのも、戸塚さんですか? のパターンだ。


だけど、アタシも色々経験してきた大人なので、今度かかってきた時は

「戸塚さんですか? 」「違います」の平行線から脱却するべく

あえて、アタシが「戸塚です」と言い、「違いますよね? 」と言われてみようと思う。


その時がきっと、最後の電話になるだろう。