この夜も小藤次さん、午前3時まで研ぎ仕事。
4時間ほど寝たところで、駿太郎くんの泣き声でお目覚め。
今日は近くのおせつさんのところに駿太郎くんを預けます。
こうすれば小藤次さんも仕事が出来るし、
子守賃をもらえるおせつさんの家も、
年末何かとお金がひ必要だから・・・
そうおきみさんにアドバイスされました![]()
まずは「歌仙楼」に刃物を届け、
他に3本ほどその場で研ぎ仕上げます。
すると女将のおさきさんがお酒を持ってきてくれます![]()
小藤次さんが年末最後の挨拶をすると、
「赤目様、うづちゃんの言うとおり、
やっぱり研ぎ賃を受け取らない気だね。」
と言い、自分の気持ちだからと奉書紙に
包んだものを手渡します。
以前、お店が人の手に渡りそうになったとき、
小藤次さんの活躍で無事助かったのです。
だから小藤次さんには足を向けて寝られない・・・
おさきさんはそう言います。
包みにはなんと2両も入っておりました![]()
さて、船着場に戻り、うづちゃんと話している
長屋のおかみさんたちの包丁を研ぎサービス![]()
うづちゃんからは、駿太郎くんにプレゼントを貰います。
古い着物をうずちゃんのお母さんが縫い直したもの。
小藤次さん大喜び![]()
うずちゃんからいつもの青菜のおにぎり
を貰い、
食べながら次のお得意先・畳屋の梅五郎親方の所へ。
午後9時頃に研ぎが終り、梅五郎親方から、
重箱に詰めたおせちとお酒を貰います。
小藤次さん、これでお正月を迎えられるね![]()
長屋に舟をつけると、気づいた勝五郎さんが、
出迎えてくれました。
お酒と料理があるといっても、勝五郎さんすぐに返事をしません。
「赤目の旦那、来年も多事多難だね。」
そういって小藤次さんの顔を見ます。
「なにかござったか。」
そう聞くと、どうやら小藤次さんに待ち人がある様子。
駿太郎くんはもう大家のお麻さんが迎えに行ってくれたようで、
その待ち人もお麻さんの家にいるそうです。
勝五郎さんと年越しの一杯を飲む約束をしていたのに・・・
小藤次さんがあやまると、
「そんなことより早く行きなせえ。」
と道具を預ってくれました。
小藤次さんを待っていたのはおりょうさんが勤める
水野家の家臣の方でした。
水野様がどうしても小藤次さんに会いたいから、
すぐに一緒に来てくれというのです・・・
なんだかただ事ではないようですね・・・![]()
もしやおりょうさんの身に何かが![]()
![]()
![]()
駿太郎くんはお麻さんが預ってくれるというので、
水を一杯飲み、ざわつく気持ちを鎮めた小藤次さんは、
お麻さんの家を出ました。
すると勝五郎さんが木戸口に立っており、
「勝五郎どの、出かける。」
と声をかけると、黙ってうなずきました。
水野様のお屋敷の門をくぐり、奥へと案内されると、
そこには水野様と奥様・登季様がおりました。
水野様とは以前、一度会っておりますが、
奥様とは初めて。挨拶をすませ、
「水野様、火急のお呼び出しにございますが、
なんぞ異変が発生致しましたか。」
と聞くと、やはりおりょうさんのことのようです・・・![]()
![]()
おりょうさんが今日の昼前に水野様のところへ来て、
突然奉公を辞め、宿下がりすると言ったそうです。
理由は、畠山頼近様と所帯を持つので、
区切りのよい年の瀬に辞めるというのです。
それまで、嫌がっていたのに急にそんなことをいうので、
なんどもおりょうさんに真意をただしたようですが、
おりょうさんは、畠山様はご立派な人物、
おりょうは喜んで嫁に行きとうございますと答えるだけ、
登季様も呆気にとられたと言います。
ん
あんなに嫌がってたのに
喜んで![]()
おりょうさんは言うだけのことを言うと、
晴れ晴れとして水野様の下屋敷に戻り、
そして、その後すぐに実家に帰られたそうなのです。
ん
晴れ晴れ
嫌々だったのに![]()
水野様と奥様は哀しみと寂しさを言い合っていたのですが、
ふと気がついたそうなのです![]()
![]()
「本日参ったおりょうは、真のおりょうであったかという
考えでございますよ、赤目様。」
そうだ
畠山様、妖術使うんだった・・・![]()
![]()
そう考えればつじつまが合う、小藤次さんもそう言います。
そして、もう一つ大変なことが![]()
おりょうさんの実家に使いを出したところ、
おりょうさんは実家には戻っていないのです・・・![]()
![]()
![]()
![]()
そこで、小藤次さんに相談したというわけですね。
小藤次さんは2人に念を押します。
「今一度お尋ね申す。昼間のおりょう様は
いつものおりょう様ではなかったと、
水野様も奥方様もお考えにございますな。」
いつものおりょうさんの行動とは全然違うし、
そんな行動をする方ではないそうです。
「畠山頼近の妖術にかかった言動とのお考え、
いささかも変わりませぬか。」
二人はうなずきます。
「ならば手のうちようもござろう。」
小藤次さんはそう言い切り、目をつぶりました。
次回へ続く![]()