行灯の新作に使う古竹を探しに行った帰りに、
水戸藩士同士の斬り合いに遭遇した小藤次さん。
静太郎さんと一緒に作業場に戻ってきたのは、
夕暮れ前のことでした![]()
今日の作業は行灯の仕組みを理解することだったので、
今日はこれで解散することとしました。
小藤次さんが静太郎さんと作業場を出ると、
静太郎さんのお父さん・太田さんにばったり。
太田さんも若侍が斬られた一件を聞いたようで、
「精進め、ちと頑迷すぎる。」
と吐き捨てるように言いました![]()
そして騒動をおさめてくれた小藤次さんにお礼を言った後、
「間宮林蔵じゃが、水戸入りの狙いが今一つ推測つかぬ。」
と嘆きました。
皆さん間宮さんの水戸入りの目的が気になるようですね・・・![]()
間宮さんは朝から、水戸藩がつくった学校に籠もって、
水戸藩で始めて作られた地図を調べているようです。
普通に聞けば、間宮さんは地図作りに携わっているので
ただ勉強したいのかな?なんて思ってしまうのですが・・・。
この地図、江戸の水戸屋敷にもあるので、
見たければわざわざ水戸まで来る必要はないのです。
それに、間宮さん達が作っている地図は、
最新の技術と知識を駆使したものなので、
今更古い地図が参考になるとは思えません。
やっぱり何かある![]()
地図作りのリーダー伊能さんの死と、
間宮さんの水戸入り・・・何か関係ありそうだけど、
思いつかないのですね・・・
太田さんは、精進一派が間宮さんを暗殺すれば、
水戸藩の江戸での立場は悪くなる、
だから決して暗殺させてはいけない![]()
と静太郎さんに言いました。
さてその夜
太田さんのお屋敷から2つの影が。
小藤次さんと静太郎さんです。
2人は、間宮さんが籠もっている水戸藩の学校へ
向かいました。
深夜、精進一派が間宮さんを暗殺するという情報が、
太田さんの家にもたらされたのです。
静太郎さんが向かうと言うので、小藤次さんも一緒に。
確かにこんな時間まで地図調べをしてるのは
やっぱりおかしい![]()
学校の裏口では水戸藩の町奉行「嬬恋」さんが待っておりました。
3人は間宮さんのこもっている部屋が見える場所で、
見張ることにしました。
さて2時間ほどたった午前2時。
その部屋の外の庭に、1つの影が浮かび上がりました。
「なんと、常陸在郷派の頭領精進唯之輔どの自らのお出ましじゃぞ。」
と嬬恋さんが驚きの声を上げました。
精進さんは65歳くらい、普段は屋敷から出ないそうなのです。
すると障子の向こう側では、
間宮さんがびくりと驚いたように体を震わせ固まってます。
そして「だれか。」と落ちついた声で問いかけました。
精進さんは間宮さんに水戸入りの目的を問いますが、
間宮さんは黙ったまま・・・
しかし精進さんの、
「そなたらが作成しておる『大日本沿海輿地全図』が
水戸へ流れておると、探索に参ったのではないか。」
との問いに「うっ」と押し殺したような驚きの声をあげ、
「そなた、どうして承知か。」
と聞き返しました。
どうやら精進一派が『大日本沿海輿地全図』の
一部を盗み出したようですね。
もし精進一派の手に『大日本沿海輿地全図』があることが
幕府に知れたら、水戸のお殿様も処分を受けることになる、
そう間宮さんが言うと、
「それはどうかのう。」
と精進さんが片手を上げました。
それを合図に3人の刺客が登場![]()
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鉢巻にたすきがけで万全の体制で、かなりの腕前です![]()
しかし小藤次さんは動こうとはしませんでした。
どうして?水戸に着いた日に襲われて時には、
間宮さんがたがた震えて怯えていたのに![]()
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やられてしまいますよ、小藤次さん![]()
立ち上がろうとする静太郎さんを手で引きとめ、
「間宮林蔵の正体、とくと拝見しようか。」
となにやら余裕の小藤次さん・・・
刺客の2人が障子を左右に開け、
残りの1人が座敷へと飛び込んでいきました
静太郎さんは「あ、赤目様。」とあせっております![]()
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すると、刃の打ち合う音が数回繰り返された後、
げええっという絶叫とともに縁側に1人が姿を見せます。
斬られたのはなんと刺客の方でした![]()
残った2人の刺客が部屋に飛び込むより先に
姿を見せた間宮さんは素早い動きで斬り倒します。
「間宮、そのほう、猫を被っておったか。なんということぞ。」
精進さんはそう言って姿を消しました。
帰り道、静太郎さんはこの出来事に驚きを隠せません。
小藤次さんは、最初に間宮さんが震えているのを見たときに、
なんだかおかしいなと思っていたようです。
しかし話の内容では『大日本沿海輿地全図』を
精進一派が持っているのは間違いない様子。
小藤次さんは太田さんと今後のことを相談するべく、
静太郎さんと道を急ぎました。
次回へ続く![]()