ここで、藩の派閥についてご説明したいと思います。
半十郎さんがお勤めしているこの藩では、
大きく2つの派閥があります。
・ 望月派 → 代々家老をつとめる望月さんの派閥。
小出家老・半十郎さんはこちら側です。
・ 杉原派 → 代表は「杉原忠兵衛」さん。
①望月派 → ②杉原派 → ③望月派と主導権が移っております。
さて移り変わりのストーリーをご説明。
①望月派
→ 望月さんちは名門の家柄![]()
代々リーダーとしてがんばっておりましたが、
だんだんに他の派閥が強くなり、途中で当主が収賄の罪で捕まったりして、
勢いは徐々に失われておりました![]()
6年前、当時の家老・望月隆安さんが何者かに暗殺されます![]()
犯人は対立する派閥の杉原派という噂もありましたが、
同時に実はお殿様が命じたのでは・・・という噂もありました。
お殿様はその2年後病死してしまったので本当のことはわからず・・・
でもなぜそのような噂が立ったかというと・・・![]()
暗殺事件後の処罰がかな~り厳しかった![]()
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望月さんちは代々家老で功績があったので、
何か悪いことしたとしても、家の規模を小さくするくらいの罰則が普通。
ところが・・・
① 跡継ぎがいないこと
② 暗殺されたときに刀を抜かなかったこと
(武士らしくない・・・っていうことだね)
③ 随分と不公平でえこひいきなことをしてきた
という理由で家を潰されてしまったからなのです。
②杉原派
→ そのあと主導権を握ったのが「杉原忠兵衛」さん。
有能な方だったようです。
福耳で豊かなほっぺ、えびす様のようなお顔立ち。
でも
それなりにいろんな手をつかっていたようですね・・・![]()
5年半ほど主導権を握っておりましたが、
大きな病気をしたため、小出家老に主導権とられちゃいました。
③望月派
→ こうして現在主導権をにぎっているのがこの派閥の小出家老。
ちょっとしたことで主導権をとられてしまう・・・怖い世界ですね・・・![]()
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跡継ぎがいないと、いざ
というときに不利な状況になるかもしれない・・・
そう思った小出家老はいまのうちに血を分けた子供を残そうと思ったのです。
それに最近では望月さんを暗殺したのは小出家老だという噂もあるらしい・・・
こんな怖い世界ですから、足の引っ張り合いはしょっちゅう![]()
そんな不利な噂を流しているのはもしかしたらお仲間かも・・・![]()
同じ派閥だからと言って安心は出来ないのです・・・
それで、小出家老、望月さん暗殺のことを再調査してみる気になったのです。
望月さんが暗殺されたとき、死体を調べたのは3人。
そのうちの一人、笠松さんという人が傷を見て、
「ほう『馬の骨』か。」とつぶやいたそうなのです。
笠松さんのお父さんは剣を教えていた方。
笠松さんは忙しくて教えてはいませんが、それでも「目」はそなわっています。
「馬の骨」とはきっと切り口から判断した剣法のことだろう・・・
小出家老はそう考えました。
そこで笠松さんにそのことを聞いてみると、
言っていない・・・の一点張り。
どうやら暗殺の命令はお殿様から出たという噂があって、
事件の始末をうやむやにしておさめたようですね。
犯人探しにも熱意なし・・・![]()
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そこで半十郎さんが呼ばれたのは、
「馬の骨」について知っていることが無いかということでした。
半十郎さんも実は剣の遣い手。
・・・といっても有名だったのは10年位前のことですけどね。
半十郎さんが耳にしたところによると、
「馬の骨」は御馬乗り役の矢野家に伝わる秘太刀だということです。
しかし事実かどうかはわかりません。
そこで小出家老は、自分の甥に調べをやらせるので、
半十郎さんには、その調べに付き合って欲しいというのです。
家老の甥「石橋銀次郎」さんも剣の遣い手。
自分の身は自分で守るだろうから、
半十郎さんにはそれとなく成り行きを見守って欲しいとのことでした。
「『馬の骨』の遣い手を突きとめることは、
望月を殺したのがわしだなどという悪質な噂を打ち消すためにも必要だが、
それだけではない。敵から身を守るためにも、
その男の正体はおさえておかねばならん。
望月を倒した黒幕は、まだ正体が知れておらんのだからの。
用心が肝要だ。」
といって小出家老はなんともいえない表情で笑い![]()
「正体をつかんでおけば、いつかわしの役に立つことだってないではなかろう。」
と付け加えました。
次回へ続く![]()