「男は挫折が怖く、女は拒絶が怖い」
ジョングレイ博士の「ベストパートナーになるために」にはそう書いてある。
これは、私が本を読んだ5年くらい前から心に留めている言葉で、あらゆる男女のやりとりを実体験を含め眺めるにつれ、確信にかわっていったことのひとつでもある。
彼は私からお昼に連絡できない無能さを責められたように感じたのですね。
で、私がいかように弁解しても一切聞き入れずに拒絶モードに入ってしまったのは(だから女である私はその行いに強いストレスを覚えるのだ)、彼がすでにその時点で自分を責めているからだと思う。
自分を責める声から守るために殻に閉じこもってしまったのだ。
自分を責める声が自分のものだ、ということに人はたいてい気づかない。
たとえば的外れなことを言われても、たいして傷つかないでしょ?
肉付きが良いことを気にしている私は、
「お前、痩せすぎなんだよ!」とか言われても、
「あれれ、目が悪いのかな?」とは思うけど、「うっ……この野郎!!!」とはならないわけで。(我ながら悲しい例えである)
「痩せろ、デブ」と言われたら、がーーーん!!となるけど、それは私が私を「お前はデブだ、価値がない」と思ってしまっているからなんですね。
男の人ってのは常に誰かの役に立ちたい、相手のニーズを満たしたい、自分を有能な人間だと思いたい、(そうでなくては価値がない)
と思っていて、
それは常に「自分は無能なやつかもしれない(価値がないかもしれない)」
という恐怖心と表裏一体の感覚なのだ。
恋愛関係で男の人が挫折を覚えるのは、
相手の好意を確認できない時ではなくて、
相手を幸せにしてやれないと思う時だと聞いたことがある。
「俺じゃ君を幸せにできない」
という、(女からしたら)ワケのわからん理由で去っていく男がたまにいるけど、
それはそういう理由なのだ。
相手を幸せにできないことで、男は深く傷つくのだ。
まあ、それを逆手に取って、別の理由の隠蔽として使う人もいますけどね。
隠蔽だとしても、あながち真っ赤な嘘ではないのかもしれないね。
本音をオブラートに50層くらい包んだ果ての方便だったとしても。