アジスアベバの 若い母親と子供 / 少年たち | エチオピアからのラブレター

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Loveletter from Ethiopia

3人の子育てにひと段落。
母さんはエチオピアでボランティアをすることにしたよ。

3月30日(木)夕方


アジスアベバには、路上で物乞いをしている人をよく見かける。
ミシェリーンと早めの夕食をとって別れた後、アラキーロまで
歩いていると、路上に若いお母さんが何か唱えながら、
路上に座り込み、その前には7歳くらいの子供が横たわっている。
おそらく何かの病気なのだろう。子供は横になって目を閉じた
まま、じっと動かない。


もしかしたら、お母さんも目が見えないのではないだろうか。
私が声をかけると(英語はもちろん通じないが)、視点の
定まらない目でこちらを見て、何か言っている。
子供(少年?)の前には、写真が飾ってあった。少年とお母さんの
昔の写真のようだ。きれいな服を着て、とてもきれいな人だった。
もしかしたら……、この子供は亡くなっているのでは……。

私は、やるせない気持ちで、この二人の前に数ブルを置いて、
その場を去った。



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     若い母親と子供



落ち込んだ気分のまま、交差点を渡る陸橋を上っていたら、
少年が二人、あとを付いてきて、私のリュックのポケットにある
ペットボトルの水を指さして、「ウォーター、ウォーター」
と言ってくる。もう一人の少年は、「ブル、ブル」と言って

ずっと付いてくる。
私が飲んだ水の残りをこの少年は欲しがっているのだ。
半分くらいしか残っていない水を、私はこの少年に渡した。
彼は、うれしそうにそのペットボトルを受け取った。
少し風邪気味の私は、風邪が移るのではと、余計な心配をしている
自分がおかしかった。この子たちは、そんなことお構いないのに。


もう一人の少年は「ブル、ブル」と言っている。友人が水をもらったので、
自分ももらえると思ったのだろう。私から離れない。
財布を出すのはまずいと思ったので、ポーチのポケットにあった
小銭を少し渡した。
少年はコインを受け取ると、もう一人の少年と一緒にうれしそうに
去っていった。


以前にもこの陸橋で別の少年たちに付いて来られたことがあった。
陸橋を下りると、目の前に"Ministry of Education"(教育省)の
立派な建物があった。
この国の教育省はいったい何をやっているのか!!!