ディズニー創立90周年記念作品

『アナと雪の女王』


楽しみにしていたこの作品。

仕事終わりの遅い時間でしたが、頑張って観に行ってきました。

たまたま眼鏡を忘れ字幕が見づらい事と、上映時間の都合で、珍しく吹き替えで見ました。


Wヒロインの本作、日本語版を担当するのは、姉エルサ役の松たか子さんと、妹アナ役の神田沙也加さん。

英語版はウィキッドを演じるような女優さんが歌ってますから、この二人はどんな感じか···?

とても楽しみに聴きましたが、お二人とも違和感なくとてもお上手。

沙也加さんはミュージカル経験も豊富だし、コミカルな台詞も可愛くこなします。

それに、歌の端々に凄~く「聖子節」を感じます。

やっぱりDNAって侮れない(笑)。

松さんは驚きの歌唱力でした。

メインの楽曲を歌うシーン、後半は迫力満点。

海外版に期待してましたが、松さんに圧倒された1曲になりました。


映像はとても美しく、雪の世界がダイナミックに描かれてます。

ヒロインを取り巻く男性も、トナカイや雪だるま、悪役たちも豊かなキャラクターで楽しませてくれます。

やはりメインの「♪Let It Go」のシーンは素晴らしい。

自分を押さえつけず、ありのままに生きていく事を決意するエルサのパワーが、現代を生きる女性たちにヒシヒシと伝わってくるシーンです。

髪型や衣装が変化し、少女から女性に進化する時でもあり、ここからのエルサの衣装はとても美しいです。

魔法の力で氷の城を築き上げていくのも必見。

美しく儚い氷の城、ほんとにあったら見てみたいくらい。

ディズニーの映像技術の賜物ですかね。



このWヒロインの物語、姉妹の関係を取り上げている作品です。

ここからはストーリーに触れる、非常に勝手な解釈です(笑)。

だから読んでいただくのは鑑賞後の方がよろしいかと···。




私は二人姉妹の長女です。

だからどうしてもエルサの立場や気持ちでお話を観てしまいます。

エルサの気持ちは手に取るように分かります。

周りを傷付けたくないから心を閉ざしてしまう所。

自由奔放な妹に手を焼く所。

なんで手袋をすぐに返してあげないの~!!とか。

一目惚れで出会ったその日に結婚なんて、ある訳ないでしょ!!

そっとしておいてよ、氷に囲まれて生きていく事を決めたんだから。

大体、男を紹介したのが原因で喧嘩になってエルサが城を出たのに、その新しい居場所に別の男連れてくるってどういう神経!?

凍ってしまった王国を夏にして欲しい!?無理なこと言わないでよ、姉だからって何でもできる訳じゃないんだから!!

エルサの生き方、凄く分かるし、だからあの「♪Let It Go」は心にしみます。

きっと姉として生きてきた人ならみんなどこか共感できるんじゃないかな。


まあ、妹のアナも凄く可愛いんですよ。

どちらかと言えば、製作サイドはアナ主役で描いてる感じですし。

無鉄砲で、そのくせいつも誰かに運良く助けてもらえる(笑)典型的な「妹」の生き方。

姉としては腹立たしいとこですが、でもいつも妹は姉と一緒にいたくて、姉を理解したくって···。


「姉妹」の構造がとても明確に描かれている作品だと実感しました。



ディズニーらしいテーマ「本当の愛」。

自分より相手の事を想うこと。

これも非常に明解で、万人に受け入れられる作品だと思います。





ラスト、アナはとてもいい恋愛モードに突入し幕が降ります。

でも、姉の立場から言わせてもらえば···

エルサにも素敵なプリンスが現れて幸せになって欲しいなぁ。

そんな事を切に願った結末でした。


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