ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回は、栃木県栃木市の『赤城亭』です。
最寄駅は、東武日光線、ＪＲ両毛線の『栃木』。
駅から徒歩１２分、『蔵の街大通り』から一本東に入った通りにある和モダンな建物が『赤城亭』です。
創業は、１９２３（大正１２）年。１００年近い歴史を持ち、栃木県でも有数の老舗洋食店です。
アンティークが飾られ、木の香りのする店内は、地元の方はもとより観光客にも人気が高いようです。
ビーフカツは、『黒毛和牛カツレツコルドンブルー』の名で特選黒毛和牛ランチコースのメインの一つとしてラインアップされています。ジュース、オードブル、ムース、スープ、ライス、デザート、コーヒーまたは紅茶が付いて税別１９８０円。
価格が変動していることもあります。
まずはカシスのジュースが出されます。果汁１００％、とても爽やかで美味。
『とちぎ江戸オードブル』と題された盛り合わせ。種類も豊富で彩も鮮やかです。こうなると・・・・・。
・・・・・こうなります。お伺いしたのは６月半ばで、東京では緊急事態制限下で酒類は提供されていませんでしたが、栃木県では美味しく頂けました。ワインが合うのでしょうが、生来のビール党で無粋は承知の上で。
アイスクリームかなと思いましたら『味噌のムース』。江戸時代から続く栃木市の老舗味噌屋『油伝』の味噌が使われているとのことで、ほのかに味噌の香りがする逸品です。甘みが抑えられているのでビールにも合います。
ちょっと気になる香りがするスープ。『ゴーヤのポタージュ』でした。ゴーヤは、私の天敵胡瓜の兄弟分で口にすることはできない筈なのですが、何故か美味しく頂けました。この分だと胡瓜もいけるのではと思われるかもしれませんが、それはそれ、これはこれで絶対に無理です。
そしてメインの『黒毛和牛カツレツコルドンブルー』が登場。
コルドンブルーは日本ではあまり馴染みがない料理ですが、薄く叩いた肉で生ハム（ハムの場合もあります）とチーズを巻いて揚げたカツレツです。
フルーツトマト、ブロッコリー、コーンなどど色とりどりの野菜で飾られ、美味しさが漂っています。ビーフカツの中にもチーズが入っている筈ですが上にもチェダーチーズがのっています。
やはり中にもチーズが入っていました。コルドンブルーには仔牛が使われることが多いのですが、こちらでは成牛が使われています。余談になりますが、ヨーロッパでは牛肉の替りに豚肉や鶏肉を使い、フライパンで炒め焼きにしたシュニッツェルとして提供されることもよくあります。私は、牛肉のディープフライのほうが美味しいと思います。
ソースはトマトベースで、酸味と甘みのバランスが絶妙です。さすが老舗、素晴らしい仕事をしています。私見ではありますが、コルドンブルーにはデミグラスソースよりトマトソースのほうが合うように思います。
さて、肝心のコルドンブルーを口にして飛び上りました。普通はエメンタールやグリュイエールが挟まっていますが、何とＫｉｒｉのクリームチーズ（・・・多分）。美味しい！牛肉、トマトソースと三位一体となった、これまでに経験したことのない超美味なコルドンブルーです。惜しむらくは生ハムの存在感が希薄なこと。
シェフのお考えとは違うかもしれませんが、チェダーチーズはＫｉｒｉ入りのコルドンブルーには合わないように思いました。温野菜とともに美味しくいただきました。
さすが全国でも有数の米どころ栃木県。美味しいご飯でした。
デザートは、３種類盛り合わせ。手前から時計周りに『バナナの天麩羅』、『シフォンケーキ』、『ブドウのゼリーとババロア』。どれも甘さ控え目で非常に美味しかったです。
特にバナナの天麩羅が秀逸でした。東南アジアで揚げバナナを頂いたことがあり、それはそれで美味しいのですが、こちらの天麩羅は全く別物です。舌の上でとろけ、バナナの甘みと美味さが口の中に広がります。油濃さもありません。
暑かったので飲み物はアイスコーヒーを選択しました。コーヒーに関する知識は乏しいのですが、かなり濃い目のフレンチローストでとても美味しいアイスコーヒーでした。
コルドンブルー自体も非常に美味しく頂いたのですが、それ以上にＫｉｒｉを使ったシェフの発想に脱帽しました。
ご馳走様でした。
栃木県栃木市旭町２５－５
０２８２－２２－０３６０
11:30-14:30 17:00-22:00
火曜日休み
次回は、本日１５：００にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都目黒区目黒です