母親になりどこか遊び心はあっても
飲んだ席で可愛いって言われるくらい
妻として良い妻だねって他人に言われるくらい


私は誰かにキスを求められたり
抱きしめられたりすることの悦びを
思い出してしまった。

彼も同じだったと思う。
あのきっかけの日から
私を手に入れることが現実味を帯びた

恋愛ごっこ

メールでラブラブな内容を送ったり
絵文字なんていつぶりに使っただろう。

マメな彼に惹かれてしまう。

少し遠くでデートすることにした。

その約束をするだけでニヤけるくらい
嬉しかった。

向こうも会いたいと思ってくれることが
こんなに嬉しいと思わなかった。

こんなリスクを背負ってまでも私に会いたいのだと…

何処かまだ引き返せる
一線は越えてない
越えるつもりもない
キスだけ
抱きしめるだけ
食事をするだけ
メールして恋愛ごっこしてるだけ

そう思ってた