シンデレラ12時の怪:11時45分の鐘が鳴る?昔の人が「厳重な時間の約束」を受け入れていたのか(この物語は17世紀フランスの作家が民話から取材した童話)
シンデレラ物語といえば、誰もが知っている有名な童話だ。真夜中の12時を少しでも過ぎたら、魔法がとけて、馬車はかぼちゃに、美女は一介のみずぼらしい娘の姿に変わってしまうというのがハイライトだ。一日目、娘は11時45分の時を聞き、何とか遅れずに城から戻ってくるのである。この一日目のシーン、真夜中のシンデレラが聞いた鐘は、公共用時計の鐘だったのだろうか。それともお城の置き時計だったのか。300年以上前の時計、そして時間の価値観の謎に迫ることで始まるのが本書だ(『時計の社会史』)
ブランド新作腕時計
中世ヨーロッパに出現した機械時計は、中世の産業革命だったと位置づけている(ギャンベル著『中世の産業革命』)。こうして生まれた新しい時間観念(定時法)がキリスト教の神学的時間(不定時法)と対立していくことになる
中世では、日の出から日没までを昼、その他を夜の時間とし、自然のリズムに従って設定された不定時法が用いられていた。昼の時間を分割していくため、一単位当たりの時間は季節によって、場所によって変わった。これが機械時計の出現により、昼夜なく、同じ一時間が定められた。こうして定時法への大転換が始まり、手工業の始まっていた都市部からの普及だった。これが賃労働を生み、そして時間に基づく利子という考え方を成立させる
