激しい雨編集する 全体に公開
2010年06月20日21:15
昨日と打って変って 今日は豪雨…
作業をしてらっしゃる方 ぬかるみに 足を取られて 怪我などされてないでしょうか…

こんな天気では 作業も思うように進まない事でしょう…

昨日、うちの牛たちを 旅立たせました。
子牛を一頭一頭送り出せた事は 不本意ながらも 良かったと思いました。

父は最後まで、「この牛は 県外で12番が出たとよ。」とか、
「この牛は 全国に通用する牛やった。幻のような もう2度と出会わんやろね…」
とか ヘルパーさんに話していました。

そのヘルパーさんの中には 横田県議もいらっしゃって、
他の方と同じ白の防護服を着て、
他の方と同じ作業をされていました。

これと言って 選挙につながるような挨拶や、
無駄な慰め、励ましなど一切せず、
その足で牛舎に入り、率先して牛を引いてくださいました。

他のヘルパーさんも 優しく牛をなで、罵声を浴びせる事もなく、
牛たちを大事に大事に扱ってくださいました。

特に、生まれたばかりの子牛は ロープでつながれる事が初めてで、
歩くこともままならない状態だったので、
皆さん抱っこして、トラックに乗せてくださいました。

わが子を抱くように 優しい顔で、子牛たちも暴れることなく
その腕に身を預けていました。

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最初で最後の私の牛との対面。

かえでひめはとても元気で、毎日お日様の下で遊んだ証拠に
毛が赤く日焼けしてました。

この子だけは私が引いて行こうと考えていたので、
ちゃんと実行できて、本当に良かった。

最後に運転手さんに花束を預け、
「邪魔になるかもしれないけど、最後だからお願いします…」
と言うと、
運転手さんは 深々とお辞儀をして、
「預かっていきます。」
と言ってくださいました。

そして、現場に着いた後、その花束は必ずうちの牛たちと一緒に埋却されるよう、最後まで付いていてくださったそうです。

本当にありがたいことです。

ヘルパーさんの中には 今回初めて牛を触る方も入ってました。
周りが皆 牛好きの方ばかりなので、牛に対する恐怖心も起きず、
落ち着いて牛を引いてらっしゃいました。
たくさんのヘルパーさんがいるので、その方たちが引かずとも作業は進むのに、自分が引きますとばかりに 牛をゆっくり 怖がらせず、上手に引いてくださいました。

お話を伺ったら、
小さい頃 佐土原小学校に通われてて、校外学習でうちに牛を見に来られたそうです。
その事を覚えてらっしゃって、そして今回 変な御縁で うちの牛を引いてくださいました。

色んな縁があり、今回のこの処分で たくさんの愛を頂きました。
人間の都合で、こんな馬鹿な政策で、殺される牛の事を思うと 本当に心が痛くなるのですが、最後にこんなに温かくされて、少しだけ救われた気がします。


今日は 雨が激しく降り、雨音だけが聞こえてきました。
いつもなら、牛の泣く声、暴れる音 水を飲むときのポンプの音 角を柱にこする音 色んな音がするのに、雨の音だけが 激しく周りを包んでいました。

ワクチン接種が決まってから、牛たちを写真に収め続け、昨日までの写真を整理し、姉がDVDに焼いてきてくれて、
それを見て父はむせび泣いていました。

昨日まで張り詰めてた糸が途切れたように、
今日は話しかけても上の空で、

父の泣く姿を見て、これから始まる地獄を見たような気がしました。

私達の戦いは 今 始まりました。

生まれて初めて 牛のいない生活。
愛する者を失った悲しみ。
行き場のない悔しさ。

この感情との戦いが今始まったのです。

これから先どれだけ父と母を支えられるかわかりません。
一日でも早く終息し、そしてセリが再開してもらわないと、
この地獄の苦しみを抜け出すことができません。

もう一度 皆様方にご協力いただき、宮崎のため、消毒作業、また、集会等の参加辞退などよろしくお願いいたします。
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