注目された四点杖二刀流 | ひとりっこの両親在宅介護ブログ(施設入所後)

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娘に迷惑をかけまいと、老老・認認介護で限界まで二人暮らしを頑張った両親。でも、遂に限界突破。仕方なく実家に戻ってきて始めた在宅介護。一人っ子のため否応なくやらざる負えない。
平成27年4月じーじは旅立ちました。令和2年1月末、ばーば特養入所しました。

今日は、いつものかかりつけ医へ月一の定期受診日。 

予約の時間に行くと、待合室は患者さんでいっぱい。

もちろん、熱があって具合の悪そうな人も何人か居たけれど、付き添いの人に連れてきてもらっている高齢者の方が多かった。

息子さんと一緒に来ていたおじいちゃんは、手押し車を押していた。

娘さんかお嫁さんかはわからないけど、女性と一緒に来ていたおばあちゃんは普通の杖をついていた。

二人とも、介助がないと歩けない様子。

その二人が注目したのは、ばーば。

名前を呼ばれると、片手は椅子に手をかけ、もう片手は四点杖を持ち自分で立ち上がり、両手に四点杖を持ち歩き出すばーば。

ばーばの様子をガン見していたおじいちゃんは
「あの人みたいな杖だったら安定感があるなぁ。ワシもああいうのがエエわ。」

おばあちゃんも
「あんな風にしっかり自分で歩きたいわ。」
と言っていた。

二人に注目されながら、そんなこと言われていても全く聞こえてないばーばは、よっこらしょと立ち上がり、自分一人で診察室まで歩いて行きました。

今日の診察は、特に検査も予定されていなかったので、
『今月も変わらず元気でした』
というのを先生に見せて、いつもの薬をもらうためだけの受診。

ばーばを診て先生は、
「お元気そうですね。血圧も安定しているし、浮腫みもひどくない。」
と、ホッとした様子。

なんだか他の高齢の患者さんは、点滴したり、紹介状書いて総合病院に行ってもらったりしているみたい。

看護師さんたちも、バタバタ忙しそうに動いている。

ばーばと私の二人の空間だけ、周りとスピードが違って、時間がゆっくり進んでいるような気がした。

そう、ばーばの衰えていくスピードはとてもゆっくり。

足が悪くなったのは、もう15年以上前からだけど、四点杖二刀流という歩き方をマスターしてからは、坂道や階段でないところでは、ほとんど介助はいらない。

歩くことが大変な高齢者からは、たとえスマートな歩き方ではないけれど、自分で歩いているばーばの姿が羨ましく思えたのかもしれない。

ばーばの状態が安定していると、つい永遠にこの状態が維持できるのでは、なんて錯覚してしまいそうになる。

でもね、そんなことは絶対にない。

それはわかっているけれど、今のまま、ごはんもいっぱい食べられて、自分で歩けて欲しい。

そう願ってしまう。






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