この土日、じじばばは恒例の一か月に一回のショートだった。
月に一回、それも一泊二日だが、コンスタントに毎月行ってくれているので、
施設のスタッフさんとも慣れてきた。
やっぱりね、ショートの解放感を一度味わったら、やみつきになりますね。
今回は、特別に出かける予定があったわけではないけど、
晩ごはんの時間を気にしなくてもいいし、トイレ掃除ばかりする必要もない。
夜中も、常に階下の物音に聞き耳を立てる必要もないので、ぐっすり眠れた。
一泊二日のお勤めを終えて帰ってきた、じじばば。
特段疲れている様子もなく、普段通り。
いつものように晩ごはんを食べ、入れ歯を外し、トイレに連れて行き、
パジャマに着替えさせる。
すると、「ふん」っていう感じで足を出すじーじ。
いつもはなるべく自分でやらせようと思っているので、指示はするけど、
自分でパジャマのズボンは履いてもらっていた。
ところが、この日は足をだし、「履かせてよ」のポーズ。
パジャマの上も、「袖を通して」と催促。
プチプチっとはめるボタンなので、自分でできるはずが、
「ボタンもはめてくれ」とばかりに、自分ではやろうとしない。
はは~ん、さてはショートではお殿様のごとく、至れり尽くせりの生活だったんだな。
よく見ると、申し訳ないほどにしか残っていない髪の毛も、きれいに櫛でとかされていた。
ショートでは、座っていればなんでもやってくれる。
トイレに行こうとすれば、付き人の如く、スタッフさんがさっと現れ、介助してくれる。
好きなおかずだけ食べて、嫌いな物は残しても怒られない。
ところが、家ではそうはいかない。
娘の作ったおかずを残そうものなら、怒られる。
娘が仕事でいない間は、リハパンが汚れていても替えてもらえない。
髪の毛なんか、グシャグシャのまま。
夜中に起きだせば、またガミガミ怒られる。
う~ん、じーじにとっては施設の方がいいんじゃないか?
施設でも、毎日毎日になると、こんなに至れり尽くせりはしてもらえないのかもしれないが。
きれいに整えられたじじばばの髪を見て、考えてしまった。
あっ、でもね、今回のスタッフさんが当たりだった、ってこと。
同じショートの施設でも、こんなにきれいに丁寧に接してもらえる日ばかりではない。
テキトーな時もある。
丁寧に接してもらえると、じじばばの機嫌も良く、
その様子を見る私も、とっても気持ちがいい。