二日続けて夜中に起こされた後、その後二日間は、私が起こされるようなことは何もなく、
じーじはよく寝てくれた。
本人は夜中に何度も起きてはいるが、私に害が及ぶことはなかった。
じーじの枕元に用意されているもの。
お茶・白湯・保温ポット・まんじゅう・キャラメル。
そして、睡眠薬レンドルミン 。
処方されているのは、眠れない時のために一日一錠。
眠れない時のために、と言っても毎回28日分処方されている。
以前、自分で薬を管理していた頃は、寝る前に一錠飲んでも
途中で覚醒すると、また一錠飲んでいた。
そして、どんどん飲む量が増えていった。
そのことがきっかけで、私が薬を管理するようになった。
最初のころは、一錠しか用意されていない睡眠薬に不安になり、
私が隠していそうな場所を探しまくることもあった。
でも、どんなに眠れないと訴えられても、一錠以外は絶対に出さなかったので、
諦めたじーじは、あることを思いついた。
キラ~ん。
増やせばいいんだ。
それ以来、一錠のレンドルミンは四分の一に割られるようになった。
これで、夜中に目が覚めた時も、睡眠薬がないという不安も解消され、
どんどん飲む量が増えるという心配もなくなった。
所詮四分の一の量、たいして効き目はないだろうが、
夜中に目が覚めたら睡眠薬を飲むことができる。
これが安心感につながり、寝てくれるようになった。
でも、睡眠薬を飲むことはあまりいいことではないと、じーじは思っている。
では、どうすればいいか?
腹がふくれれば眠くなる。
眠れない時は、さあ、まんじゅうを食べよう。
それでも眠れない時は、口の中にとどまって効果を発揮する眠り薬・キャラメルをなめよう。
摩訶不思議な、じーじの眠るためのグッズ。
まんじゅうとキャラメル、四分の一に割られたレンドルミン。
そして、部屋が寒くては眠れん。
ファンヒーターは夜中でもスイッチオン。
3時間で自動消火されるが、だいたい3時間経つと、また目が覚め、スイッチオン。
灯油の残量は、必ず確かめなくておかなくてははならない。
これだけ、じーじこだわりの寝るために必要なグッズを完璧に用意しておけば、
私が眠りを覚まされることは少ない。
でもね、こんなくだらない年寄りのこだわりに付き合ってる私って・・・
今晩も、朝までおとなしく寝てくれますように。