上映終わる前に見ておきたかった「ちょっと思い出しただけ」を鑑賞
2021年7月26日。34歳の誕生日を迎えた佐伯照生（池松壮亮）は、サボテンの水やりなどをしてからステージ照明の仕事へ向かい、ダンサーにライトを当てていた。一方、タクシー運転手の葉（伊藤沙莉）は、客を乗せて夜の東京を走っている。トイレに行きたいという客を降ろした葉は、どこからともなく聞こえる足音に導かれて歩き出し、照生が踊るステージにたどり着く。さかのぼること1年前の7月26日。照生は自宅でリモート会議をし、葉はマスクを着けて飛沫シートを付けたタクシーを運転していた。（シネマトゥデイより）
照明スタッフの照生と、タクシードライバーの葉の別れからから照生誕生日の一日が巻き戻されていくという物語。
『花束みたいな恋をした』では二人の出会いから別れまでを描いた作品だったけれど、本作はすでに別れている2人が過ごした時間を１年づつ遡っていくという流れで、過ぎ去った過去を懐かしく思い出すという物語。
伊藤沙莉ちゃんの変な声、やっぱりいい。
Netflixで配信中の韓国ドラマ「二十五、二十一」でお互いに想い合っているのに、別れを選択した二人に納得できず、色々考察している人のブログを読んだりしながら、気持ちの変化も考え方の違いも、好きだけでは片付けられなくなっていく現実ももちろんわかってるけど・・勝手にハッピーエンドを思い描いていたせいか、ドラマの意図にまんまとハマりすぎて、切なすぎて、主人公の出した結論がずっと消化できないままもやっとしてたけど、この作品を見たおかげか、今では懐かしいあの頃があっての今があるという思いに至ることができたから、この作品見てよかった。私にとっては意義のある作品だったんだと思う。
作中でも流れているジム・ジャームッシュ監督作『ナイト・オン・ザ・プラネット』に着想を得て書き上げたという主題歌『ナイトオンザプラネット』がベースになっているらしいと聞き、オリジナル作品を見てみたけど、嫌いな女が好きと言っていたことが大きな要因だけど、スカした感じが好きじゃなかったジム・ジャームッシュ作品の良さが今更ながら理解できた感じがする。
