先日起こった銀座高級時計店強盗事件に次いで、今度は川崎市の目抜き通りで強盗事件が起こりました。

 白昼堂々みたいな感じでした。

 以前ルフィと名乗る人物達がフィリピンからネットで指図して起こしていた強殺事件みたいに人命を奪いはしませんでしたが、どちらも闇バイトが絡んでいるのではないかと想像されます。

 ところで、単に金品を狙ったこれらの事件、どちらも犯人にとっては実入りの良くない結果でした。

 盗品は殆ど回収されましたし、犯人はあっさりと捕まりました。

 どちらの事件も犯人は10代とか20代の若者でしたが、実入りのないまま長々と続く余生が台無しになりました。

 これだけ繰り返されていると「何の旨味もない」ということくらい判ると思うのですが、どうしてこの種の事件が繰り返されるのでしょう。

 主犯側が「これで儲かる」「うまくいく」と思っているとは考えられません。

 SNSで募った「闇バイト」応募者というのは、単に「ラクして大金がもらいたい」だけの人たちで、犯罪に関してはド素人です。

 そういう人たちが応募してきたときに、運転免許証とか保険証などの身分証明書から彼らの細やかな情報を得て、「世間にバラす」などと脅して退路を断って犯罪に参加するように追い込む・・・というように仕組まれている、と、メディアの情報では言われていますね。

 闇バイトを志すほどお金を欲している、というのか、お金が必要になっている、というのを世間にバラされてもいいから、「悪いことは絶対にしてはダメ!」という基本的な教育が行き届いていないのでしょうか。

 貧乏は少しも恥ずかしいことではなく、犯罪を犯すのはものすごく恥ずかしいことだという、アタシごときの理屈は一切通用しないようです。

 

 そういえば、結婚後に何人もの法律事務所の事務員さんと必然的に付き合うようになりましたが、皆さん口を開けば「自分がどんなに金持ちの家で育ったか」「自分の周りがどんなに金持ちばかりか」手を替え品を替え、お金に関する自慢話ばかりしていました。

 

 周りのじい君以外の弁護士さんや、その夫人のお歴々からの一方的な情報を得て、アタシのことを「(バカだから)何を言っても絶対にバレない」と思い込んでいたようです。とくに神戸大を滑り止めにして関学を卒業したと自慢していた男性事務員は「○○○先生も□□□先生も(姫路の有名弁護士です)、センセ(じい君です)も奥さん(アタシです)も全然相手にしていない。自分だけが相手にされている。」と自慢しまくり、それらの弁護士さんが中心になっているスポーツサークルの中心的メンバーとなって、そこでの交際に夢中でした。

 「そんなに○○○先生や□□□先生がいいのなら、ウチを辞めて雇ってもらえば良いのに」と何度思ったことでしょう。不思議なことに10年以上もウチで働いて、最後は当時のイソ弁ともどもじい君の失職を謀り、新しい事務所を開設すべく、2人で大はしゃぎで出て行きました。たぶんアタシ達夫婦を破滅させられて、自分達は念願の金満家になると思って、嬉しくてたまらなかったことでしょう。 

 じい君は事務員さんの方には退職時に姫路で2番目(当時は1番だったんじゃないかしら)に高額な懐石料理店でご馳走しましたが、あちらは10年以上賃金を払い、タクシーチケットなどの不正使用も咎めさせず(アタシだけは許すまいとしましたが、うまいことを言ってじい君に泣きついてそのままにさせました)、スマートフォーフォーと国産車という2台の新車を従業員用車両として乗り継がせて、海外への事務所旅行にも連れて行くなどして可愛がったじい君への、退職時の贈り物は、地元の人気和菓子店のあんパン5つだけでした叫び

 歴代の事務員さんの退職時のじい君に対する贈り物としては、謝礼の気持ち的にも金額的にも突出したワースト・ワンでしたチーン

 自慢話の内容からして、平気でそんなもので済ませようとするなんて、まったく考えられません。もちろんそんな偉~い人の下さったあんパン、アタシは手にも取りませんでした。口が腫れそうですものてへぺろビックリマーク

 辞めた後にそのおっさんが残した「掟」を読んだら、アタシ達夫婦への憎悪の只ならなさにゾッとする、とじい君が言っていましたが(アタシは拝見しておりません)、本当に何人もの姫路の有名弁護士達に目をかけられていたというのなら、なぜサッサとウチの事務所を辞めてそういう大手金満事務所に転職しなかったのか、不思議でなりません。

 彼がウチで働き続けたのは、思うに、その先生方の事務所には古株古参の職員がおられるので、ウチでのように雇用主の家族をイジメながらタイムカードまで操作するような自由気ままができないからでしょう。

 従業員用車両も自分の持ち物のように乗り回して、罰金が20万円近くなるようなスピード違反をし(罰金はじい君が半分払わされていた)、アタシを駅まで送るようにじい君に頼まれても、「3日前までに予約してもらわないと無理(タクシーかw!)」と拒んだり(ものすごくヒマだったはずなのにw)していましたっけ。通勤だけでなく、遊びに行くのにも使っているのに、車両にかかる費用すべてが事務所持ちでした。本当に、ザ・ベンゴシ夫人一家の意地悪やバカ呼ばわり攻撃だけではなく、「あの事務員とほぼ毎日過ごさせられたから癌になったのではないか」と思うほどひどい目に遭った、と思います。

 やっとじい君が独立して、ザ・ベンゴシ夫人一家と疎遠になれて気楽になったと思っていたのに、スポーツサークルにズブズブにはまり込むほど金満主流派弁護士達と連んだおっさん事務員が、「自分は勤め先のセンセ(じい君)なんか、一切相手にしていない。姫路の一流弁護士ばかりと付き合っていて、信頼されて可愛がられている。センセ(じい君)夫婦なんか相手にせずにそれなりの特権ばかり享受して、実態は姫路の一流弁護士としか深く付き合わない。彼らにいくらでも後ろ盾になってもらえる。」とばかり気分を高揚させて、例のザ・ベンゴシ夫人とその取り巻きによる恣意的情報操作を受けて(そしてウチの情報を不確かなままで拡散して)いたのだろうと想像します。

 このおっさんとか、同時期にウチで働いていたおばはんは、「貧乏なのは一番恥ずかしいこと」「どんなことをしてもいいから、金持ちに媚び諂って、金持ちとつながることで勝ち組でいたい」くらいのことは考えていたでしょう。

 

 おばはんの方は40過ぎていたのにすごい玉の輿に乗ったらしく(ウチを辞めるときには大阪に嫁ぐとか言っていたが、どうやら姫路に住んでいる模様です)、姫路一高額な懐石料理店の常連様なんだそうですが、ウチでは急須を洗いたくないと主張して、彼女が来出してからいくら良いお茶葉があってもわざわざスーパーで粉の煎茶かペットボトルのお茶を買ってばかりで、それまで使っていた「たち吉」の冷茶碗を割りまくった挙げ句、こちらに一切了解も取らずに勝手に小口現金で分厚い「百均」のコップを買い込んでしまうという状態でした(彼女以外にコップを割りまくるような粗忽な事務員さんがいないので、今でも事務所のコップはその分厚い百均のコップのままです。じい君はウチの事務所が貧乏だからと百均のコップで上等と決めつけられた、と、心から立腹しています。百均のコップが全部悪いとは言いませんが、彼女のセレクトは、それまでのたち吉のものよりもかなり見劣りします)。

 そんな文化を背景に生きてきながら、その店でアタシ達を完璧に無視してワインや料理の蘊蓄を、茶道の講師もされているご主人に語っているのを見て、あきれ果てました。器に拘るご主人が名高い茶碗でお薄を点ててその女性に振る舞うと、知ったようなことを言って茶碗を褒めているのを見て、吹き出しそうになりました。

 その時点で退職後2年経っていましたから、玉の輿に乗せてくれたご主人が茶道教室に通わせてくれるなどして、教養を増したのかもしれません。

 まぁ、お抹茶も粉茶と言えなくもないですけど、ウチに勤めていたときとは何もかも打って変わっておられて、ほんまにビックリしましたうーん

 ウチに勤めていたときには、お客様が新茶を送って下さったり、お歳暮に有名なお店の煎茶を送って下さっても、頑として使われませんでした。

 「忙しいからお急須を洗う暇がない」と主張してのことでしたが、ウチはそんなに金満大手事務所ではないので、うんとヒマだったはずです。

 それ以外にもあれこれ悪意をまき散らし、従業員用車両の数回にわたる自損事故などを起こして不要な損害を事務所に与え続けるなど、意地悪し放題だった元おばはん事務員と一座建立なんか絶対に無理だと思って、アタシ達夫婦はその懐石料理店に行くことを即座にやめました。

 現在の事務員さんには「いただいたお茶を、新しくて薫り高いうちに淹れてお客様にお出ししたり、ご自分達で味わわれるように。いただいたお茶葉を使い切った場合のみ、お好みならば粉茶やペットボトルを買ってもいいです。」と申し渡し、守っていただいています。

 彼女らは以前の事務員さん達ほどの高学歴でもないし法学部を出たわけでもないので仕事を覚えるのに手間取ったはずですが、さすがに3年経つと、ほぼ彼ら並みに仕事をこなすようになりました。

 今や、往事のおっさんおばはん事務員と同じ程度に、ヒマそうですw

 もちろん、お急須を洗う時間に困る様子もなく、頂き物の茶葉でまともにお茶を淹れておられます。

 

 アタシは結構バカですが、彼らが思い込んでいたほどではなかったのか、自慢話を聞く度に「?」と思っていました。

 

 ・そんなに優秀なのなら、どうしてウチで事務員をしているのか。

 ・そんなに実家がお金持ちなのなら、どうして法科大学院とかに進ませてもらって弁護士になろうとしないのか。

 ・名門校の出身で友人は別荘持ちばかり、というのなら、どうしてその人達の尽力で一部上場企業に勤められないのか。

 ・そんなに姫路の有名弁護士と昵懇なのなら、どうしてそちらに移籍しないのか。

 

 色々と突っ込みどころは満載でしたが、「それを言ってはお終い」ということはうっすらと想像できたので、相手が望むように「うらやましい」「すばらしい」という反応をしてあげ、相手の方から退職を申し出られるまで、私信を開封されたり、自分宛の荷物を不当に扱われたり、その他色々な意地悪を繰り返されても我慢しました。

 彼らはたしかに頭が良くw、じい君に「自分のような優秀な事務員を失うと事務所が潰れる」と思い込ませていました。そして、アタシに対しては、「低学歴で貧乏人の娘だから、自分を尊敬し羨んでいるはず。自分にはここのセンセ(じい君です)だけではなく、姫路の有力弁護士とその夫人が皆後ろ盾になっているのだから、絶対に自分の方が優位で屈服させられるはず!」と思っていたことでしょう。。

 彼らが去って、長くこちらに依頼されて通われているお客様は、「なんかこの事務所、気が良うなったわ。」「明るうなって、感じ良うなった。」と褒めてくださいます。

 

 アタシが以前の事務員さん達から学んだのは、彼らの「貧乏ほど恥ずかしいことはない」という根強い思い込みです。

 「自分は金持ちだ、勝ち組だ。」と思えないなんて、とんでもないことらしいと想像します。

 

 で、最近の「捕まるに決まっている」「実入りなんか殆どない」のに闇バイトで強盗をする若者に感じるところは、「金を稼ぐのが正義」「貧乏なんか何よりも恥ずかしい」「前科があっても貧乏よりはずーっとマシ」という強い思い込みです。

 簡単に言うと、「悪名は無名に勝る」という強い思い込みでしょうか。

 

 闇バイトの首謀者は、急に集めた「とにかく金がほしい」だけの人々が、犯罪をやり遂げられる能力がないことは百も承知なのではないかと思います。

 それでも繰り返しこういう事件を起こしているのは、「ニッポンをもっと諸外国並みに強盗なんか普通という治安の悪い国にしたい」「犯罪者をどんどん増やして、ニッポンで犯罪者は普通の存在となるようにしたい」という方向での社会改革をしようと思っているからではないでしょうか。

 

 「どんなに貧乏でもまったく恥ずかしくない」「自分より裕福に見える人も、自分の周りにいるからには大したことはない」「人は人、自分は自分」「犯罪に手を染めるのが一番恥ずかしいこと」と、教えてあげる人が、強盗犯になってしまったSNS闇バイトに参加した彼らのそばにいなかったのが本当に残念なことです。

 

 

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