お向かいの宝塚劇場やグループの他の劇場で上演されている、もしくはこれから上演予定の作品と比べたら派手さは無い。なにせ出演者はミュージカル経験ゼロかまだまだ経験値が浅い若手のみが各公演で2名のみ。とーほーさん初の試みの作品。
だからこそ、なのかもしれないとてもとても良質な作品でした。
例えて言うならデザインや色味はシンプルだけど、上質な生地で作られた、一見普通に見えるけどひとつずつ摘み取られた綿から丁寧に織り上げられている布で作られたシャツのような。
だからこそいつまでも手元(心)に残っていく、手放す(忘れる)ことがない、時間(回数)をかけて更に良いもの(作品、演者)になるって確信した作品でした。
一般的なミュージカルって普通の演劇に比べると華やかなダンスの振り付けや台詞回しが多いイメージだけど(キャストも多いしね)そうじゃない、決して多くはないセリフとしなやかさと瑞々しさを感じる振り付けのダンスで魅せるミュージカル作品。
この作品にはぎちゃんがキャスティングされてよかったなーって心から思った。いやいつも、どのはぎちゃんが出演した作品はそう思うんだけど、今回は特に、共演者さんもクリエイティブチームの皆さんも全部含めて、この作品にはぎちゃんがいてくれて本ッ当によかったーって劇場内から出てくる時に思いました。
そしてまた夢が、願いが叶いましたので。
7年前、初めて入ったクリエで初めて1曲まるっとソロで歌うはぎちゃんの歌声を聴いた時「いつかミュージカル作品に出て欲しい」と願った夢。
もうひとつ、自分が入れなかった1年前のクリエではぎちゃんがさなぴーと共に披露したギターの演奏をいつか見たい!と願った夢。
クリエでの願いをクリエで叶えてくれてありがとう、はぎちゃん。そして、
ありがとう!はぎちゃんをキャスティングしてくれたエラいひと!
流石にもうこれ以上追いチケは出来ないけど、無理くりぶっ込んだ明日のソワレは昨日と同じキャスティング、はぎちゃんマイクと健介さんウィルの『GIRLFRIEND』。多分あったであろう初日初演の硬さが取れて更にステキになってる予感がして楽しみでたまりませんぜ。