エレとL. のシリーズ
第1話こちら👇
つづき、第2話を公開しました。
読者さんのコメントをお待ちしております〜
ある日の夕暮れ。
その秘密が、今にも
露呈しそうだと。
背筋が凍りついたの
全身が硬直するような、
あの恐怖を、今も
鮮明に覚えているわ
マンションの階段を
息を切らして駆け上がる。
冷たい汗が背中を
伝い落ちていくのが
はっきりと分かった。
夫がもし、もう
帰っていたらと
その想像だけで
心臓が凍りついた。
胸の奥に深く
突き刺さる罪悪感。
これが、私だけの
ひた隠しの秘密。
足音を潜めて
ドアを開けたその時。
彼がいる予感が
全身を駆け巡ったの。
急いでハイヒールを
脱ぎ捨てて玄関へ。
リビングのソファに
ベージュのトレンチを
放り投げた私。
緊迫の帰宅:夫の無関心な眼差し
震える手で
ガスコンロの火を
勢いよくつけました。
夕食の準備を
装うためです。
カチッ、カチッ、
シュー、ボッ・・・
青い炎が立ち昇る
音が、虚しく響く。
その瞬間、ガチャリ。
冷たい金属音が
静寂を破りました。
玄関の鍵が
ゆっくりと回る音。
振り返ることも
できず立ち尽くした。
「ごめんね
遅くなっちゃって」と
叫ぶように言葉が
喉から飛び出した。
彼はいつもの、
あの無表情なまま。
「懸案事項の完璧な
落としどころを
見つけた」と淡々と。
張り詰める日常、リスクと切なさ
玉ねぎを刻む音が
妙に大きく響く。
携帯の通知音一つにも
びくりと肩が跳ねる。
彼の残り香が
ふと、私を包み込むと。
切なさで胸が
張り裂けそうになる。
夫との日常、
そして彼との時間。
二つの世界を
行き来する私。
愛と覚悟の果て
罪悪感に押しつぶされ
涙する夜もある。
それでも彼といる
喜びの方が大きい。
深い闇の中を、
手探りで進むような気分。
「この先、運命は?」





