私について、歯列矯正をしています。

子供の頃に親戚のおばさんに言われたひとこと。

「さおちゃん(私)、あんた、ちょっと歯が出てるなぁ〜」関西弁。

小学校3年生ごろの事。
おばちゃんは、全く悪気なし!!そこで私は初めて歯列矯正の存在を知った。

私はとても早熟な子供だったので、恥ずかしかったし、実はとても傷ついた。

母に泣きついて矯正がしたいと、頼み込んだけど母いわく、矯正するほどではないと言われた。

悲しかった。自分の横顔を毎日毎日確認した。

すごく嫌だった。

母のこともその辺りから嫌いになった。

なんでなんでなんでって。

それからも、ちょくちょくやりたいと話し合いに出したが無理だった。

恥ずかしながら、私は小さい頃から、劇団ひまわりに入っていて、中学生頃からは舞台女優を目指していた。

でもやはり、出っ歯だと笑った時の口の形も、端が下がって可愛く見えないし、滑舌も悪くなるし、唇も歯にくっついてしまう。

私は「お母さん、なんで歯列矯正させてくれなかったの?女優目指しているって言ってる娘がいるのに、歯列矯正させてくれないなんて、ひどいよ。お母さんのせいで、ずっと悩んでいた」

と、母を罵倒すると、母は泣きました。

でも私は、ちっとも言いすぎた、ごめんなさい。とは思わなかった。何を被害者ぶって泣いてるんだと思った。ウザかった。22歳の時。

うちの実家は裕福だった。家のローンも無かったし、私は私立の学校に入って一度も通わなかった。わたしは自分の母のような母親には絶対になりたくない。質問してもきちんと答えない。

母とは溝ができた。

28歳の時。母親がアムウェイを買い出した。鍋のセットを買ってあげようか?すごく使いやすいよ!といわれた。

私は、そんな事にお金を使うなら、そのお金で歯列矯正やりたい。といった。
専業主婦で、誰に見られるわけでもない生活の中でもずっとコンプレックスは続いていた。

出っ歯が目立たない髪型やメイクをいつも研究していた。口べには歯にペットリついてしまうから濡れなかった。

母は観念したのか、いいよ。と言ってくれた。

アムウェイで使う予定だった額の50万円を受けとって、残りはパパが払ってくれた。

最高に幸せな気持ちだった。

口が閉じられるようになる!

横顔を見られても恥かしくなくなる!

フィリピン人に間違われなくなるかも!

もうすぐ器具をつけて一年です。
あと1年半。
痛みもあるけど前向きに頑張れます!