幼い頃から、何故だか心落ち着かない事が多かった。
特に秋。そして冬。
黄昏どきの切ない夕暮れや、冷たく肌を撫でる風を感じた時。
いつのころからか、そんな寄る辺なさを補いたいかのように、お守りを持つ事がくせになった。
小さな石ころや、小さな銀のキーホルダー。お土産の水晶のカケラや、勾玉の石。
翡翠のペンダント。
夕焼け色の石が揺れるネックレス。
大切な人がくれた指輪。
そして、今身につけているローズカットのネックレス。
色々、握りしめて来た。
願いを込めた。
いつしか、お守りは、私自身の存在の象徴に思えるまでになった。
これ、一つだけ。
そんなお守りを探して。
今も、大切な人にプレゼントしてもらったネックレス以外は身につけないのに、何処かに不安があれば、またお守りを探す自分がいる。
数を持っても意味はない。
身につけた年月こそ、お守りに力を与える。
そう思いながら、ようやく一年が経ちそう。
渋いホワイトゴールドとブラウンダイヤのネックレスは、私の妊娠と出産、子育てを全て見守りながら、ゆっくりと静かに、私の拠り所となっている。
