今日は以前ブログに書いた『植物図鑑』の作者有川浩さんの小説の中から『レインツリーの国』を紹介します。

〜あらすじ〜
忘れられない思い出の本をきっかけに、主人公の伸(しん)とひとみはインターネット上で出会い、メールでやり取りを始める。メールをしている間に、どうしても彼女に会ってみたい!と思うようになった伸は意を決して彼女に会いたいとメールを送る。頑なに会う事を拒否していた彼女には秘密があった…
実は彼女は耳に障害を持っていたのだ。それゆえ、せっかくネット上では仲良くなれたのに、実際に会って上手くコミュニケーションが取れずに嫌われたらどうしようと思い、会う事を拒否し続けたのだ。しかし、そんな彼女をはじめは戸惑い受け入れられなかった伸だが、真っ直ぐなひとみに徐々に惹かれ、お互いがお互いの弱い部分を明確に指摘しながらも成長していく、真っ直ぐでピュアなラブストーリー。

この本を読んでまず最初に、‘障害なんて関係ない。愛さえあればどんな事も乗り越えられる。’という事を学びました。
お互いがお互いの事をもっともっと分かろう、相手の立場に立って考えようとする事で、人として成長出来る事はなかなか難しい事だの思います。しかしこの本では自分の事だけを思っても幸せは掴めない。相手の事を思いやって初めて幸せは掴めるものだという事を改めて発見する事ができました。
耳の聴こえない人は世界にたくさんいます。それは他人事じゃないなと思うし、もっとそんな人の手助けが出来るようになりたいとも思いました。
私が好きなアイドルグループ「NEWS」のメンバーで日本テレビの夕方のニュース「news every.」にてキャスターを務めている小山慶一郎くんは、8年前の24時間テレビの時に得た手話をその後も一生懸命勉強し今でも取材で手話を活用しています。

今回の本の主人公とNEWSの小山慶一郎、それぞれに通ずる事は‘守りたい’という気持ちの強さなのではないかと思いました。は彼女となったひとみさんを。小山くんは耳の聴こえない人たちの意思を。

人は人を守るために強くなるのではなく、人を守ることでやっと強くなれる生き物なのだなと思いました。