10月になったというのに、なんという暑さ。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、あなたは「ありがとう」「ごめんなさい」が素直に言えますか。

 

ご相談のなかには、自分が言えないという人も、近しい相手が言えないという人もいます。

 

「ありがとう」という言葉は、言われてとても嬉しい言葉です。でも、なぜか、「ありがとう」が言える場面で「すみません」と言ってしまう人がいます。実にもったいないことです。

 

もし、心当たりのある方は、ぜひ「すみません」の代わりに「ありがとう」を言うようにしましょう。お互い気持ちがあたたかくなりますよ。

 

また、謝れない人に多いのが、謝ったら全面的に責任を負わなければならないとか、謝ったら負けを認めることになるとか、謝ることを過剰にとらえているタイプ。

 

でも、「謝ってくれたらそれで気が済んだのに・・」と謝罪のひとことがなかったために、話がややこしくなることも珍しくありません。それくらい、適切な謝罪は大切なもの。

 

私がお伝えしたいのは、感謝も謝罪も、何に対してのものなのかをはっきり表現すること。

 

たとえば、「丁寧に説明していただいてとてもわかりやすかったです。ありがとうございます」「私の手違いでご面倒をおかけして大変申し訳ありませんでした」「お返事が遅くなり申し訳ありません」など、対象や範囲を明確にすれば、お礼や謝罪へのハードルが下がるのではないでしょうか。

 

実は、こうして具体的に表現してもらえると、言ってもらうほうも受け入れやすく、双方ハッピーな表現なのです。

 

クレーム対応でも、全面的に謝罪してしまうと責任問題に発展していまいますが、「ご不便をおかけして申し訳ありません」なら、嘘ではないし、問題にもならないのではないでしょうか。

 

つい、責任追及をおそれ、謝罪せずに言い訳、つまり自己正当化に走ってしまいたくなる気持ちはわかりますが、これをやると相手の怒りに火を注ぐことになります。言い訳は謝罪のあとでが鉄則です。