心理の勉強をして、自分のために役に立ったことがたくさんある。

そのうちのひとつが、「グレーゾーンをどれだけ持ちこたえられるかは心の健全度に比例する」というもの。

確か何かのセミナーでだったと思うけど、これを聞いたとき、言葉にならない衝撃を受けた。なぜなら、私は白黒はっきりさせることが潔くてかっこいいと思って生きてきたので、一瞬で価値観がひっくり返ったからだ。

私はずっとあいまいなことが大嫌いだった。はっきりしないとイライラした。だから自分でもはっきりさせることをよしをしてきた。でもそれは、私が精神的に不健康だっただけのことなのだ。

実際、私はずっと生きづらさを抱えてた。だから、あいまいな状態には耐えられず、100-0の極端な考え方をしていた。そして、それが問題だとはまったく思っていなかった。

今まで信じてきたことが真逆だったことはショックだったけれど、実は、「そうだったのか! だから苦しかったんだ! なるほど!」という気づきは爽快でもあった。違うとわかれば、修正すればいい。単純明快。

その後、私は極端な考え方を意識してできるだけ排除するように努め、その場ですぐに結論を出そうとせず、できるだけ保留にして、一通りあれこれ考えてから決断を下すよう心がけるようになった。

結果、今では世の中のほとんどはグレーゾーンであるということが実感として受け入れられるようになり、精神的にとてもラクになった。

悩んでいる人は、どうしてもすぐに結果がほしくなり、衝動的な言動をしやすい。でも、そこを少しがまんする練習をしてみてはどうだろう。自己犠牲的ながまんは不健全だけど、こうしたがまんはとても健全で建設的。もし、一人で難しければ、カウンセラーのサポートを利用するのも一案です。