6月25日(日) 岡山県と広島県にまたがる巨大なダム湖、新成羽川ダムに初めて挑戦してきました。

 

仕事が米子と出雲。となると寄り道するなら兵庫、岡山辺りということになります。ダム湖の巨べら釣り。甘くないのは最近だいぶわかってきました。今年の流れだとここは旭川ダム、と言うことになるのですが岡山にはもう1箇所どうしても行ってみたいダムがあります。それが“新成”。その素晴らしい魚体で西の巨べら師を魅了する巨大なダム湖です。

何の情報もないまま初めて来るこんなデカいダムで釣りをしても釣れる方が奇跡に近い。ただ、その奇跡というのは全くないわけじゃないんです。たまにはあるんですよ心 そのたまにを期待しての新成羽川ダムへ挑戦です。

 

グーグルマップで見てもまあデカいダムです。旭川ダムもデカかったですがもっとデカい!全く西のダムは半端ない。良くこんなところを開拓したもんだと先人たちの努力にはただただ感心します。

 

“新成”の魅力。それはサイズもさることながら魚の形。高さも幅も抜群の迫力満点の魚体が釣れます。この魚体の素晴らしさが多くの巨べら師を惹き付けるのでしょう。そして私も惹きつけられているのです。

 

朝5時。憧れの新成羽川ダムのダムサイトに到着。濃い霧に覆われたダム。ダム自体は特別大きいわけではありません。

 

さあ、行くぞ!と思った矢先、いきなりの洗礼びっくり 熊さんですかガーンマジで!? 陸っぱりですよえー 勘弁してくださいよ笑 釣りをしてる最中に死ぬのは本望なんですがまだ行きたいところが残ってるんだ。頼むから出てくるなよ。

 

しかしここは本当に人里離れた山奥のダム。湖岸に沿った道を進んでいくといろんな奴に出くわします。

鹿。猿。キジ。狸。鷲。ドバト。ヘビ。「いや~、熊注意は脅しじゃないな。こりゃどこから何が出てきてもおかしくないぞ。」人生初の命懸けの釣りになりそうですした

 

とりあえず最上流まで行くつもりですが道中いろんなものが出てくるのに人が居ません。「日曜日なのに誰も居ないんじゃ釣れてないな。」今の“新成”の状況がわかります。

 

20分以上走ったでしょうか。最上流間近のところで京都ナンバーの車が2台。「居た居た!絶対へらだろう。」でももうちょっとで最上流部なのでまず上に行ってから。

最上流部のこまち橋周辺。水がありません。見た感じ減水5m位でしょうか。水があればこの辺りは数多くのゴーマルが上がっているポイント。水が無いんじゃしょうがない。すぐに戻って京都ナンバーの車の元へ。

 

その場所は通称「泥場」。(教えてもらいました)そこに2人が偵察中。何と2人の前のゴミだまりで叩いています。もじりもある。挨拶をしていろいろ教えてもらいます。

 

2人は京都から来ている本物の巨べら師。昨晩の雨での増水を期待して来たということですが水の量は「全然足らん。」叩いているのも反対岸で鯉交じり。手前側にはもじりなし。しかも手前は泥で釣台を出せません。

最初は私のことを「誰や、こいつ?」と言う感じだったのですが、同じ日の同じ場所で出会った同じ穴のムジナ。共鳴するものはあるようで結局はいろいろ教えてくれます。こういう人たちの話は本当に面白い。目線が自分と違うから「目からうろこ」の話がポンポン出てきます。川筋でもいいもじりが出ているのに別のダムに行くと言います。2人は完全に50cm狙い。尺半以下なんて興味なし。今日の“新成”じゃあそのサイズは無理と見てあっさり捨てて別のダムに行くと言います。このへんが凄い。「一緒に行くかい?」と言われましたがとーちんは今日は“新成”。魚はヨンマルでも全然OK。なのでこの生命感たっぷりのポイントに残ります。

去り際「あっ、そうだ。熊には気いつけーや。」「いやいや、気を付けろってどういう風に?笑」「そらあんた、熊が後ろから来たら水の中にダイブや...。あっ、そうか。熊も泳げるからダメか笑 そしたら戦うしかないなべー 死んだふりはダメやでー。食われちまうぞ笑」「戦うって...むりっす わかりました。その時は死ぬ気で頑張ります笑」やはり関西人は面白い。それにしても中四国に来ると京都ナンバーのへら師が多いなー。

 

今日の泥場は釣台を出せるところが少ない。足元が良い場所をやっと見つけて台を設置。結構歩きます。

なかなか厳しいポイントです。もじりは多いのですがみんな対岸。もう8時30分です。

 

とりあえず19尺を出して底を測ると約1.5m。悪くない深さ。深すぎる底には魚が居ないと思っています。マッシュのバランス底釣りで始めます。

 

この川筋でもじりが炸裂。しかしいかんせん遠いう~ん

 

11時。ここまで何もなし。もじりは相変わらず遠い。しかし朝からじわじわ水が増えていて早8cm増水。これなら午後チャンスがあるかも。唯一の希望です。とにかくアタリが欲しいのでまずはドボンを試します。

 

すると何と5投目で消し込み。合わせましたがカラ。「何で乗らないおこる」しかし“新成”で初めてウキが動きました。勇気100倍。午後の部、頑張るよーy’s

 

熊に脅えながらも、すでに釣りのことしか考えていません笑 20分置き位にアタリをもらえるようになりましたがアタリが弱い。ちょっと魚が違うかな?

 

2時。久しぶりに「ドカン」と入って初めての手応え。

ウグイだ。やっぱりこいつか。ちょっとがっかり。

 

毎度おなじみのワタカとニゴイ。底だからいろんな奴が来ます。へらは居ないか?

 

ここで沖目にへら玉が2つあることに気が付きます。「一玉30~50枚くらい居る。魚デカい!」こいつらが夕方食い出すのを期待してるんだけど...。

 

4時。ちょっとウキが静かになったので気を付けていると「ドカン」と入ります。「おっ、ちょっと重たい。」

くうー、マブだ。でもマブまで来た。もうちょっとだ。四目め。次にへらを釣って五目釣りだあー。

 

5時。ウキのところの水面に違和感を感じて立ち上がって見て見ると何とウキのちょっと先にへら玉。横っ腹見せて平打ってる。ウキのところで止まっています。意外だったのは群れの真ん中にエサを打ち込んでも逃げないこと。逃げませんがエサも追いません。「こんちくしょー」とドボンを外してタナ80cmで群れのど真ん中に打ち込みます。「これでどうだー。」

しかしこれも無視。そうこうしているうちに行ってしまいました。「なんなんだ、あいつら。全然エサ食う気がないじゃないか。」かなりガッカリ。

 

しかしへら玉が行ってしまった20分後。ブレーキが効いた2節のアタリ。「うりゃー」と合わすとやたら重たい。「とうとう来たか?」

「どわっ。亀!なんちゅうこっちゃ。五目めは亀泣き1

 

ドボーン!左手で何かが水に落っこちました。「何?熊?」 かなりビビりましたが正体はヌートリア。まあいろんな奴が居ます。深い自然に包まれたシンナリ。

ここで異変に気が付きます。7時間かけて14cm増えた水が急に減水を初めて20分で朝の水位に戻ってしまいました。なんちゅう早い減水か。こんなに早く減水って出来るの?この時間での減水でもう希望も夢もなくなりました。

 

六目めのギルをアッパーで釣って心が折れました。6時30分、ギブアップ。

 

 

この後帰りが大変。3回くらいで荷物を運んだんですから当然帰りも3往復。しかし上り荷物持ちの3往復は半端ない。もう倒れそう。冗談でなく取組後の勝利者インタビューの関取みたいになってしまいました笑 この釣りは年寄りには出来ません。不健康でも出来ませんよ。だからできるうちにやっておくんです。荷物の軽量化も必要だ。雨用、軽量カバン買おうかなー。

 

 

26日も代休を取りました。この時、どうしようか考えましたが1日やって魚が居るところがわかっているのでまた新成でやりました。アップは明日以降。オデコも熊も怖くないぜーとーちん