みなさん、こんにちは。
カウンセリングサービスの帆南尚美です。
毎週火曜日の『モテオーラ養成講座』は那賀まき、服部希美、三好成子、わたくし帆南尚美が担当します。
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みなさんは、家事をしないダンナさんを憎いと感じることはありませんか?
家に帰っても何もしない、
食べたあとの食器は出しっぱなし、引き出しから物を出したら出しっぱなし。
後から使う人のことを考えない彼の態度にイラッとすることもあるかもしれません。
そんなときは、ついダンナさんにガミガミと文句を言ってしまうかも。
実際に口に出さない人もいるかもしれませんけれど、心の中ではコノヤローと思いませんかね?
私はずっとそうでした。
家事をしないダンナさんを、家事ができるダンナさんにするには?と、試行錯誤されている方もいらっしゃるでしょう。
何をしてもうまくいかない場合、うんざりして、こんな人と一緒に一生暮らしていくなんて無理なんじゃないか?などと、二人の関係の危機にまで発展する可能性も。
今日は、そんなふうに家事をしないダンナさんを憎いと感じてしまう心理的な理由と、その対処法をご紹介します。
家事をしない彼を見て憎い(嫌いなわけじゃないけど憎いってこともありますが)
その心理的な理由として代表的なものは、
「やるべきことをきちんとやらないと、愛されなくなってしまうのではないか、という怖れ」
です。
これは、きちんとやらないと気が済まない完璧主義ともいえますし、完璧な私じゃないと愛されないのではないかという、自分への疑いなんですね。
だらしない自分を嫌い、手を抜くことを禁止している分、だらしなく手を抜いている相手に腹が立つともいえます。
・なぜ完璧を求めるのか?
なぜ手を抜くことを禁止し完璧を求めるかというと、
これまでの人生で、完璧な私なら愛されるし、そうでなければ愛されないという何かしらの体験や学びがあったと考えられます。
私たちには、体験し学習したことを、その後の人生にも当てはめて理解しようとする「投影」と呼ばれる心の働きがあるのです。
かつて、きちんとしなくちゃ、満点を取らなくちゃ、そうでなければひどいことになる、などの学びがあると、今の生活においても、家事などを完璧にこなす私にならなくちゃ、という思いを持ち続けていることがあるのです。
・家事をしない夫に腹が立つ、もうひとつの理由
家事をしないダンナさんに腹が立つ理由として、もうひとつ大事なことは、「愛されている感じがしない」というものがあります。
私たちが相手に憎しみや怒りを感じるとき、相手にわかってほしい、助けてほしい、愛してほしい、という思いが満たされないときと言われています。
「私だって仕事をしているのに」「私ばかり大変なのに」など、完璧に家事をこなそうと、ひとりで頑張っている私をわかってほしいし、助けてほしい、という思いもあれば、
助けてくれることで、私を大切に思って愛していることを、ダンナさんに表現してもらいたいという思いともいえますね。
・夫が家事をやったとしてもいい気分にはならない?
さて、いざ彼がなにかしらの家事(たとえばお風呂そうじ)をやったとします。
あなたはいい気分になりますか?
いい気分になれる人もいれば、なれない人もいるでしょう。
私はなれなかったんですよね。
しぶしぶやらないでよ。
もっときちんとやってよ。
こっちが言わなくても、やってよ。
など。
いい気分どころか、別の不平不満がわきあがってきました。
・本当に欲しいものは何?
家事をやってよ!と思っていたのに、家事をやってもらっても満足しないことがあるんですよね。
なんでなんだろうと思いました。
そのとき、考えたんですよ。
私が本当にほしいものって、何なんだろうって。
家事ができる男なのか、
それとも、私を大切に愛してくれる男なのか。
もちろんどっちもほしいんですよ。
私を大切に愛してくれて、だからこそ家事をやってくれる男がいいんです。
でも、あえて一つを選ぶとしたら、どっちなんだろう、って。
私は、究極的には、家事ができなくてもいいから、私を愛してくれるダンナさんがほしいな、って思ったんです。
愛されてるな、幸せだな、って思えるようなダンナさんとの関係が欲しかったんです。
もちろん、これが正解だということではないんです。あくまでも私のケースの話です。
そもそも家事をしないダンナさんが、なぜ家事をしないのか、その理由は、仕事で忙しいとか、疲れている、家事が嫌いなど、いろいろあるでしょうが、中でも奥さんが喜んでくれそうにないからというものがあります。
人は、誰かが喜んでくれることはやりたいし、そうでないことは気が進まないことがあります。
誰かが喜んでくれると、自分にはその人を喜ばせるだけの力があると感じ、自分の価値を自分で承認できるからと言えるでしょう。
みなさんは、ダンナさんが家事を少しでもしたら、ものすごく喜んだりしますか?
私はしませんでした。
夫が家事をしても、当たり前と思ったから。
一方、休みの日などに夫と出かけると、楽しくて嬉しいので、私はご機嫌でした。
すると夫は、お出かけのプランを練るようになりました。
当初私はそれを見て、夫のことを
「家事などのめんどくさいことはやらずに楽しいことばかりやろうとする憎たらしいヤツだ」と思ってました。
でもこれを、別の見方をしてみたんですよね。
私が笑顔で機嫌がよいから、夫はお出かけの計画をする、
家事をやってもやらなくても私が不機嫌なので、夫は家事をやらない、
かもしれないと思ったのです。
試しに、「ゴミ捨てに行ってよ」と不機嫌そうに言うのをやめて、
「ゴミ捨てに行ってくれるとメチャ助かる!」と笑顔で言ったら、それから夫はゴミ捨てだけはいそいそやってくれまして。
単純ともいえるけど、夫は私の笑顔が見たいんだなと、ありがたく確信したんですよね。
もしあなたが、家事をしないダンナさんを憎いと感じ続けることから卒業し、愛し合う温かな関係を手に入れたいと思われるなら、次のことを試していただくと良いでしょう。
・「きちんとしたい」という自分の思いに気づく
「こうすべき」ではなく、自分はここまで「きちんとしたいんだな」と、自分の思いに気づくことがまずは大切です。
家事を完璧にできれば気分がいいかもしれませんが、どこまで「きちんとしたい」と思うのかは、人それぞれです。
自分の思いがわかれば、彼の思いはどうなんだろう、夫婦としてはどうだろう、というように二人のやり方を手に入れていくきっかけにもなるでしょう。
・あなたが嬉しい・楽しいと感じていることが相手に伝わるように表現する
あなたが嬉しい・楽しいと感じていることが相手に伝わるよう、表現しましょう。
喜び上手な人ほど、欲しいものを手に入れられやすいといえるかもしれません。
なぜなら、相手が喜んでくれることがわかると、人はそれをやってあげたいと思うものだから。
喜んでいることを相手に伝えるのは、顔の表情や声のトーン、手振り身振りなど、色んな要素が関係してくるので、意外と難しく感じるかもしれません。
自分の表現方法が相手にとってわかりやすいのか、気にとめてみることから始めてもいいでしょう。
・相手が本当に嬉しいと感じることをやってあげる
相手が本当に嬉しいと感じることが何なのかに興味をもち、そしてそれをやってあげましょう。
「好意の返報性」というのですが、人は好意を向けられたと感じると、無意識のうちにお返ししたくなるんですね。
私の夫の場合、口数が少なく何を考えているか分かりづらいのですが、言葉になっていない彼の優しさに気づいて「優しいね、ありがとう」と伝えると、嬉しいと感じてくれるようなんです。
たとえば、実家の母について私が話しているときに、夫が「お義母さん元気?」と聞いてきたとしたら、「気にしてくれるなんて優しいね。ありがとう」のような感じ。
すると今度は彼のほうから、また何か優しいことをしてくれるのです。
お互いに好意を向け続けることで、良い気分が継続することにつながります。
彼の行動に腹を立てない秘訣は、彼との間で感じる嬉しい気持ちをおろそかにしないことです。
ただ、どうしても過去に自分の嬉しい気持ちを表現することで傷ついた経験を持っていると、
「嬉しいと感じることを自分に許せない」「嬉しさより、やらなければならないことを優先しないと不安」と感じてしまうものです。
そんなときは、そのように感じる「自分の心」に目を向けて、自分を見つめ直していくことがおすすめです。
例えば、
「愛されなくなるのが怖くて、きちんとすることが何より大切だと思っていたけど、そんな私も、明るく笑って相手を安心させたい気持ちがあるんだな」
なんてふうに思えるなら、
嬉しいという思いに素直になってみようか、などと思いませんか?
皆さんが、そんなふうに心と向き合う場を、私はカウンセリングの中でご提供することもあるのですね。
あなたが自分の嬉しいという気持ち、彼の嬉しいという気持ち、どちらも大切にできるようになる、
そんな自分になれたら、どんな結婚生活になると思いますか?
あなたにとっての幸せな結婚生活や、笑顔がいっぱいの二人の毎日をイメージしながら、ぜひ自分自身と向き合って、素敵な結婚生活を手に入れていただければと思います。
何かのご参考になりましたら幸いです。
お読みいただき、ありがとうございました。
(完)
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