こんばんは
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を 原裕輝 と隔週で担当しています。
アメリカやヨーロッパでは、男女がおつきあいをする前に告白をするという日本的な儀式はあまりありません。
興味がある相手がいるとデートをし、お試し期間を過ごし、居心地がよければ自然とステディと呼ばれる固定したカップルになるという流れがあるのです。
日本式の告白の中に、私が“いきなりドーン”と名づけているやり方があります。
つねづね、「いちばん、やめておいたほうがいいやり方」と言っているパターンの告白なのですが、これをする人は意外と多いのであります。
“いきなりドーン”は、たとえば、通勤・通学の電車などでカッコいい彼を見つけ、恋に落ちたときなどに起こりがちです。
一人で悶々とした挙げ句、バレンタイン・デーなどにいきなりチョコレートなどを渡して告白するわけです。
しかし、彼にしてみれば、見ず知らずの人からいきなり「つきあってほしい」と言われるわけですよね。
当然ながら、ほとんどの場合、「ごめんなさい」と断られます。その理由は、「あなたのことをまったく知らない」ことです。
では、どんな告白法ならうまくいく確率が上がるのでしょうか?
心理学に“好意の返報性”という学説があります。
これは、人間は自分に対して興味や好意をもってくれる相手には、好意をもつ傾向があるというものです。
そこで、うまくいく告白のために、第一段階では、「私はあなたに興味があります」、「私はあなたに好意をもっています」ということを軽いメッセージとして相手に伝えるとよいでしょう。
たとえば、「一度、飲みに行きましょうよ」とか「カラオケ、どんな曲を歌うんですか? 今度、聞かせてくださいよ」と言ってみるのです。
とくに会社や学校が一緒という相手の場合、好意をしっかりと伝えてフラれてしまうと、それ以降、その彼とどんなふうに接していけばいいのか考えてしまいがちです。
その点、前述のような軽いメッセージで探りを入れる方法なら、断られてもほぼダメージはないのではないでしょうか。
ときには、好意をもっている彼の趣味に合わせたメッセージを送るというのも役に立つ方法です。
たとえば、彼がゴルフ好きだとしたら、いきなりゴルフに連れていってもらうのは難しいかもしれませんが、「パットゴルフに行ってみたいんですー」などと言ってみるのもいいでしょう。
パットゴルフは簡易なゴルフなら、彼も気軽に連れていってくれたり、教えてくれたりする可能性があります。
というわけで、まずはこの第一段階で彼が乗ってくれるかどうかを見てみましょう。
乗ってくれたなら、それがあなたへの好意とまでいえるかはわかりませんが、少なくとも、あなたとともに時間を過ごすことはイヤではないようだということがわかります。
そうしたら、次の段階に入っていきます。今度は彼女がいるかどうかを探ってみましょう。
聞き出しやすいのは、「彼女がいるだろう」という前提でこんなふうに言ってみることです。
「○○さんの彼女はぜったい幸せですね。毎回、デートでこんなに楽しいんですもの」
彼女がいない彼は、たぶんそこで「いやいや、彼女なんかいないよ」と言うでしょう。
彼女がいるばあいは、「はははは」と笑って流したり、「さあ、どうかな。聞いてみないとわからないけど‥‥」などと答えたりするかもしれません。
が、彼女がいるのだとしても、前述のようなことを言っておくことは、「いまの彼女とうまくいかなくなったとき、私というバックアップ・メンバーがここにいますよ」というメッセージを送ることになります。
ほかには、これはちょっとあざといテクニックといえますが、「元彼についての恋愛相談」をする手もあります。
「元彼と別れてから、恋をするのが怖くなっちゃった」というようなかんじです。
で、最後に「○○さんとつきあっていたとしたら、こんなこと考えなかったのに‥‥」というようなさりげないメッセージを伝えます。
私はこれを「撒き餌を撒く」と言っています。あなたにそれなりの興味をもっている彼であれば、間違いなくこの撒き餌に食らいついてくるはずです。
ここでのポイントは、あなたのほうからはけっしてしつこく誘わないということです。
もしも、彼があなたを気に入ってくれているなら、これだけメッセージを送ったのだから、なんらかの形で彼からアクセスがあるはずです。あせらず、彼のペースに任せることがおすすめです。
反対に彼が迷っているケースでは、しつこく誘うことで、かえって嫌われてしまうというリスクもあります。
そして、彼とデートすることができたとしたら、別れ際に「また誘ってくださいね」と言い残すだけにしておきましょう。
その後も彼からのアプローチを待っておくほうが、成功の可能性が高まるようです。