別れた人への執着を手放したいのに手放せない。けど手放したい。

カウンセリングサービス・心理カウンセラー浅野寿和です。

いつもご覧いただきありがとうございます。

では今日のコラムです、よろしければどうぞ。

◯別れた人への執着を手放したいのに手放せないというご相談

「別れた人への執着を手放したいのに手放せない」というご相談があります。

稀に「無理矢理にでも忘れたい」と思って他の人と付き合って、さらに執着が強化されちゃった（新しい人と付き合っても彼の影ばかりが見えて辛い）なんてお話を伺うこともありますよ。

こんなときは少しだけ、執着ってなんだという部分について知っておかれることで理解が進むこともあるかな、と思うので、今日はその話から。

基本的に「執着」は何らかのハートブレイク（痛み）によって引き起こされることが多いです。

つまり、執着しているとき、心のなかではハートブレイク（痛み）を我慢している、耐えているということが多いんです。

そして、何かしらに執着することでその痛みから逃れたい、と感じていることが多いといいますかね。

だから、何らかの痛みが強いうちは執着してしまうといいますか、執着するのは何らかの痛みに耐えているから、といいますか。

この先の話はまさにケースバイケースになってくるのですが、執着あるところに痛みあり、と考えていただいていいと僕は思います。

なので、僕としては「執着すること＝ダメなこと」とは考えないのです。

ただ、執着があるということは何らかの痛みがあることを示すので、しんどいよね、と考えるのです。

そして、できればその痛みを癒やすといいかもですね、とお伝えすることがあるのです。

◯執着を手放すときの心の扱い方と実際の行動は少し違う視点になることもある

僕がカウンセラーとして執着を手放すことを考えるなら、その内面にある何らかの痛みについて考えることになるんです。

今まで耐えてきた痛みに焦らずゆっくりとアプローチして解放していく感じ、といいますか。

もちろん、その痛みはどんなものかに関しては、実際にお話を伺ってみないとわからないのですけどね。

ただ、実際に執着を手放すために日常で意識するといいことは、痛みを癒すこととは違う視点になることもあるよ、と僕は考えています。

まぁ別れた人への執着は、その人が好きであればあるほど残るものです。それぐらい別れは痛い、といいますか。

ただ、あまりに心が痛む時はゆっくり時間を使うことも必要なのですが、どうしても「執着している自分を嫌ってしまう」という問題が残ることが多いんですね。

「もう別れたのに、まだ執着している私がキモい」なんて風に感じやすいと言いますか。

すると、心のなかで痛みを感じながら、しかしそんな自分を嫌って否定的に見てしまう、なんてことが繰り返されるんですよね。

これは苦しいと思うんです。

別れを経験して心が痛む事自体、否定されるべきことじゃない。

なのに、執着している自分がキモいだなんて思えば、泣きっ面に蜂＆傷に塩を塗って紙やすりで擦ってるような状態になりはしないでしょうか？

だから、心にある程度余裕が出てきたら、なんですけど

「どんなことを（どんな自分を）表現できるようになりたいのか」

なんて部分に意識を向けていくことも大切なプロセスだったりするのです。

もちろん、別れの痛みや気持ちに関しては、信頼できる人と関わったり、カウンセリングなどで丁寧に癒やすことがおすすめで。

それを行いながら、どんなことを表現できる自分になりたいのか、

例えば、大切な人はもちろん、仲間や友達にどんな影響を与えたいのか、なんてことを考えて、気持ちに余裕があれば実践していくことも大切なことなんですね。

ここには一つのなりたい自分、ありたい自分という目的があるわけです。

この目的を完璧に実現できなくとも、どんな愛情や好意を示せる人になりたいのか、について取り組んでいくことが、「執着している自分を嫌う」という時間を自分のためになる時間の使い方に変わることも少なくないんです。

逆に、私は執着してしまうようなダメな人間なんだ、と考えてしまう方が苦しいんです。

それは人間なのだから起こり得ること、といいますか、ね。

というお話をさせていただくと稀に

「でも、別れても執着しない人だっているじゃないですか？」

というご質問をいただくことがあるんですけどね。

それはきっと痛みに関して癒やす時間を上手に作っていたり（無理しない時間とかね）