みなさん、こんにちは
カウンセリングサービスの桑野量です。
毎週火曜日の『モテオーラ養成講座』を、
那賀まきと三好成子と服部希美と一緒に担当しています。
どうぞよろしくお願いします!!
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「愛することに疲れた。」
愛しても愛しても相手から何も反応が返ってこないとそう感じても不思議ではありません。
でも、それまでは上手くいっていたはずなのに、急に「愛することに疲れた」と感じてしまうのは何故でしょうか?
「愛すれば愛するほど、愛は増えていく」
そう聞いていたはずなのに、愛することに疲れてしまっているのはなんでだろう?
今日は、そのメカニズムについて書いていきたいと思います。
愛することに疲れてしまったのは、自分の愛の価値を見失ってしまっているのかもしれません。
『とるに足らないもの。』
そうやって自分の愛する想いや愛してきた過去を値踏みしているかもしれません。
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『夫のことが嫌いになったわけでもないですし、彼は彼でいいところもあると思います。
真面目に働いてくれますし、子供の世話もしてくれます。
人として尊敬しています。
人として好きか嫌いか聞かれたら、好きなんだと思います。
でも、夫とやっていくことに疲れたんです。』
離婚や別れの相談を聞いているとこのような例は少なくありません。
離婚したい理由を聞いていくと表面的な理由はいくつもありますが、突き詰めていくと
「愛することに疲れた」
と、そこに本音が見えてきます。
きっと今までは些細なことは我慢できたし、見逃すことも出来たかもしれません。
そもそも気にならなかったこともあるかもしれないし、ダメな部分が見えてもそこが愛おしいと思っていたかもしれません。
でも、日常生活で少しずつ不協和音を感じていきます。
「あっ、私いつの間にか自分の気持ちを夫に言えなくなっていた」
「夫と過ごす時間よりもひとりで過ごす時間の方が落ち着く」
「夫と同じベッドで寝るのが嫌になってきた」
夫と少しずつ距離を取りたくなっている自分に気が付いていきます。
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そこから(1)夫へのイライラが加速したり、(2)人生を見失ったりしてしまいます。
(1)夫へのイライラが加速していく。
先ほど書いたように今まで我慢していたことが我慢できなくなることもありますし、愛おしいと思っていたことを可愛く思えなくなることがあります。
・決断力があって頼もしいと思っていた夫を、自分勝手で独断的で私の意見を聞いてもらえないと感じる
・料理の出来ない夫へのご飯を作ってあげることに幸せを感じていたのに、煩わしく感じる。
など。
走るのに疲れて足を止めてしまうように、夫への愛を止めてしまっている状態です。
愛の扉が閉じてしまうわけです。
無意識なんですけどね。
私たちは目の前の人への愛を止めることが実はすごくしんどいのです。
なので、自分の愛を止めている正当な理由が必要になっていきます。
愛を止める大義名分として、ムカつく理由や嫌な部分に目を向けるようになっていきます。
ムカつく相手には愛を止めていることを正当化できるわけです。
愛することに疲れた時に、相手へのイライラを募らせてしまうのは、このようなメカニズムが隠れています。
(2)人生を見失ってしまう。
先ほど書きましたが、愛を止めていることはしんどいわけです。
好きなものに囲まれている部屋と好きなものが何もない部屋では、好きなものに囲まれている部屋の方が心地よさを感じますよね。
愛を止めるということは、好きなものが何もない部屋で過ごすようなものです。
好きなものがない(愛する対象がない)
生きている心地よさを感じられないわけですから、「私って何のために生きているの?」と哲学的な悩みが出てきてしまいます。
「私の幸せって何?」
「このまま夫と我慢して生活して私の人生を終えていくの?」
「どこかで道を間違えてしまったのかな?」
「もうやり直すことが出来ないの?」
夫の態度や行動について悩むというよりも、自分の人生について悩みはじめます。
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「愛することに疲れてしまった。」
この悩みは自立的に生きてきた人ほど抱えてしまう傾向があります。
自立には2つの側面があります。
と言っても同じ要素なのですが、どこから光を当てるかによってその見え方は変わってきます。
一つは、ひとりで頑張ってきた人です。
友達や仲間がいないという意味ではありません。
友達や仲間がいても頼ることが出来なくて、人生をひとりでサバイブしてきた感覚があります。
夫との結婚生活だけではなくで、それまでの人生で、人間関係で、たくさんの我慢をしてきた人です。
「努力」「根性」「忍耐」をスローガンに生きてきたと言ってもいいでしょうね。
少々のことでへこたれない強さを持っています。
もう一つは、愛を与えてきた人です。
愛して、愛して、愛してきた人です。
頼ることが出来ない、ひとりで抱えてしまう。
それは言い換えると、愛されることよりも、愛することを選んできたとも言えます。
迷惑をかけない、心配をかけない、弱音を吐かない。
不器用なやり方と思うかもしれませんが、それは大切な人を愛してきた方法でもあるわけです。
ときに、そのやり方は周りに理解されないことがあります。
心を開いていないように見えるかもしれませんし、自分勝手で何だか冷たい人のように思われるかもしれません。
しかも周りだけではなくて、自分でもそう思ってしまう場合もあります。
でも、実は愛して、愛して、愛してきた人なんですよね。
それを見失わないようにしてください。
それまでの人生に愛がなかったことにしないでくださいね。
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走ってない人が「走ることに疲れた」と思わないように、愛してこなかった人が「愛することに疲れた」とは思いません。
「愛することに疲れた」
あなたがそう思うのは、夫の関係において、また、それまでの人生において、たくさん愛してきたからです。
でも、その価値や過去を受け取れなくなってしまっているのです。
『愛することに疲れた時は(愛を与えることに疲れた時は)、愛を受け取りましょう。今度はあなたが受け取る番です』
と、心理学のブログや講座で耳にしたことはあるかもしれません。
もちろんこれは正しいです。
「与える」と「受け取る」で、一つのサイクルなわけですからね。
でも、自立が強い人は受け取ることが出来なくなってしまう場合があります。
それは先ほど書いてきたように、愛して、愛して、愛してきたのに、自分の人生で上手く愛せなかったように感じてしまうからです。
上手く愛せなかったから、もっともっと愛さなければいけないと頑張ってしまったり、愛を受け取る資格ないと感じたりします。
本当はあなたに感謝している人も、あなたに救われた人もたくさんいます。
あなたが愛を見失ってしまうと、嫌いな人や嫌なことばかり思い出してしまいます。
これも途中で書きましたよね。
愛を止めることは苦しいからこそ、愛を止める大義名分が必要になっていきます。
本当は愛して、愛して、愛してきた人生なのに、
その価値を受け取れないので、愛することに疲れて、愛する気持ちに蓋をして止めてしまいます。
その愛を止めた大義名分を作り出すために、嫌なことばかり思い出してしまうのです。
周りに敵がいれば、愛を止めた正当な理由が出来ますからね。
でも、そうするとますます自分の人生には愛がなかったという思いを強めることになります。
人生が好きなものに囲まれた部屋ではなくて、好きなものがなかった部屋でもなくて、嫌いなものばかりに囲まれてきた部屋だったように感じてしまうからです。
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解説が長くなってしまいましたね。
「愛することに疲れた」
その表面的な意識から無意識の深い部分まで掘り下げてきました。
夫と離婚して新しい人生の扉を開いていくことも、夫との人生をやり直していくことも、どっちが正解だということはないと思います。
ただ「愛することに疲れた」
その状態はガソリンのないまま車を走らせようとするものです。
走ることが出来ない車を目の前にして、目的地に辿り着く未来が描けないように、「私これからどうしたらいいの?」とその未来は描けないかもしれません。
まずは、あなたの愛の欠片を集めていくことです。
あなたの人生の中に確かにあった愛を思い出していくことです。
カウンセリングでイメージワークを行うことがあります。
過去の自分と向き合ったり、許せない相手とイメージの中で向き合ったりします。
それは怒りや悲しみで蓋をして、隠した愛する気持ちや愛してきた記憶を見つけていく作業でもあります。
自分のことが許せなくて、自分のことが嫌いで、そうやって蓋をしてきた人生の中に愛を見つけていくこと。
傷付いて、苦しくて、もう許せないと思ったのは、そこに愛したいという想いがあったこと。
こうやって言葉にしても感覚的には分かりにくいかもしれませんが。
顔を合わせることも嫌だった母に感じていた本当の気持ち
嫌いだった自分を隠すために自暴自棄になって隠していた気持ち
「あぁ、私の本当の気持ちはここにあったんだ」
そうやって自分の気持ちを見つけていくことで、見えなくなった愛の欠片を集めていくことが出来ます。
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愛することに疲れてしまったときに、愛を受け取っていくことも大切ですが、その愛を受け取るためには、自分がちゃんと愛してきた過去も受け取っていく必要があります。
タンクに穴が開いているのに、ガソリンを注いでも意味はありません。
しばらくは走れるかもしれませんが、いつの間にか穴からガソリンが出ていって、またストップしてしまいます。
タンクの穴を埋める作業が、愛してきた過去を承認していくことです。
愛することに疲れた時は、あなたの中にあった愛が見えなくなった時です。
それを一つ一つ思い出していくことです。
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来週は服部希美カウンセラーです!
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