こんにちは。
カウンセリングサービスのみずがきひろみです。成井裕美、秋葉秀海と火曜日の「モテガール養成講座」を担当させていただいています。
2月の恋の一大イベントは、やっぱりヴァレンタイン・デ―でしょうか？
すでにステディな恋人がいる人も、これから本命の彼を射止めたい人も、先週は、何を、どうプレゼントして彼に「想い」を伝えるか、腐心されたのではないでしょうか。
たかがモノ、されどモノ。
贈り主がどんな人か、そしてその贈り主が贈り物を贈る相手をどう見ているのか、表現してくれるものが「贈り物」ではないでしょうか。
ある友人が口をとがらせて言います。
「私の友達の○○さん、この間、ハワイに行ったおみやげに私にパステルピンクのTシャツをくれたんだけど、私、なんだか淋しくなっちゃった。私にピンク？って思っちゃったのよね」
彼女は、どちらかというとクールでかっこいい系の服を着るタイプで、同じピンクでも、むしろショッキングピンクが似合う子です。
「お土産があれば何でもいいや、と思われたみたいであまり喜べなかった」とため息をついていましたが、似たような経験をされた方も少なくないのではないでしょうか。せっかくプレゼントをいただきながら、自分という「人」を見ていてくれていないのだな、という残念なメッセージを受け取ってしまうことがあります。
私の前夫の父は外交官でした。まだ義父母が若くして海外の任地に赴任していた頃、大使館で開かれるパーティのメニューを作るようにと大使に言いつかり、義母は、それこそ自分が考えられる最高のメニューを書いては提出するのですが、そのたびに却下されたそうです。何故、ダメなのか、さっぱりわからないのに教えてくれない。提出しては、却下されることを繰り返した末、最後に一言、「主賓の好みを調べたか？」と切り捨てるように言われた、とまだ若かった私に話してくれました。おもてなしをする時は、自分ができる最高のものを出さなければいけないが、それ以上に、相手の好みを慮る気持ちが大事だ、と教えてくれたのですね。
また別の友人は、こんな話をしてくれました。
「私の友達の××さんは、いつもどこかに行くと、おいしいお菓子を探して買ってきてくれるの。それはとても嬉しいのに、いつも突然に手土産をもって現れては、数時間、自分の話ばかりをまくしたてるから、何だかせっかくのプレゼントも興ざめで喜べないわ」。
プレゼントが謝礼として素直に受け取れるのは、頼まれたことを快諾した後のこと。プレゼントを受け取った後で、「これだけしてあげたのだから」とばかりに振る舞われると、「タダより高いものはない」と感じることもありそうです。贈り方で随分と印象が違いそうです。
贈り物は、タイミングも大事、というちょっと痛い話は、私の祖母が亡くなった時のこと。母から知らせを受け、それまで介護を手伝ってきた母の心身の疲労を思い、好物のチラシ寿司とあんみつをもって、祖母の眠る母の実家に向かいました。でも、この日、私は仕事があって、すぐに駆けつけるというわけにはいきませんでした。私が到着したときには、母は、コンビニのお弁当をしっかりと食べたあとで、私の思いは残念ながら行き場がありませんでした。
あるクライエントさんは、元彼とひどい別れ方をされて傷ついていましたが、「何かいい思い出は？」と伺ってみると、「クリスマスプレゼントに革の手袋をもらったこと」を思い出しました。「私は、寒がりなのに、いい手袋をもっていなかったのです。彼が、『ぷるぷる震えているのに手袋をしていないから』と言いながらくれたとき、この人は私をちゃんと見ていてくれたのだ、とすごく嬉しかった」とおっしゃっていました。
私が一番嬉しかった贈り物は、まだ5歳くらいだった息子がくれたチューリップの絵だったかもしれません。当時、私は、庭にたくさんチューリップを植えていたのですが、ある日、息子が思い立ったように、「ママちゃん、チューリップ好きでしょ。あげる」と言って、絵具で描いた赤いチューリップの絵を持ってきてくれたのです。子供は、無条件のプレゼントの天才だ、思いました。
私たちは、モテるためには、自己表現にすごく磨きをかけなければいけないように感じてしまいがちです。でも、私たちが本当に欲しいモノ、それは、相手が自分を見ていてくれている、わかってくれている、という感覚ではないでしょうか。
贈るもの、贈り方、贈るタイミング、それらすべてが、「私」が「あなた」をちゃんと見ているかどうかを語ってしまうのが「贈り物」。
「贈り物」美人は、相手を見ることのできる人、と言えそうです。
みずがきひろみが仕事やパートナーシップについて日頃思うことを書いています。
みずがきひろみの毎日、好きなものについてつぶやいています。