ラブ・カウンセリングのブログ-プロフィール-阿部純也

こんにちは、カウンセリングサービスの阿部です。

「モテたいがために努力して格好つけたけれど、ちっともモテず、自分の寂しさを認めてそれを表現したことで妻と出会えた」というのが前回の記事のあらましです。今回はちょっとまじめに、その背景にある心理解説をお届けします。

□自己開示の返報性

当時の僕がやったことは、心理学で言うと「自己開示」というものにあたります。これは簡単に言うと「正直に自分のことを話すこと」で、返報性というのは「それによって相手も心を開きやすくなる」という心理になります。

前回の記事、それ自体にもその心理は働いていて「私もそうでした」と自分の気持ちをコメントをして頂いた方や、「寂しさ」をテーマに、電話カウンセリングを初めて利用して頂いた方も何人かいらっしゃいました。ありがとうございました!

さて、この自己開示がどうして心を開きやすいのかと言うと「安心」があるからなんです。

僕たちは無意識で、絶えず「相手がどのような人なのか? 自分を傷つけたり脅かす存在ではないのか?」警戒して生きています。

特に「悩み」というものがあった時、人に話そうと思っても「恥ずかしいやつだと思われるんじゃないか? 怒られてしまうんじゃないか? わかってもらえないんじゃないか? こんなこと思ってるのは自分だけじゃないだろうか?」と、不安や心配から警戒が強まります。腹の探り合い、という表現もこの辺の警戒から生まれてきます。

ところが自分と同じ種類の自己開示している人がいると、この心配や緊張が取り除かれるため、安心しやすくなるのです。

悩みとまではいかなくとも趣味嗜好を開示していれば、同じ傾向がある人とは親しくなりやすくなります。これも「わかりあえる、気持ちを共有できる」という安心が生まれるからです。意気投合、という感覚もそうですが「何かが一緒」というのは繋がりを感じられるので、独りを感じなくて済むのです。孤独感や分離感と呼ばれますが「ひとりぼっち」という感じ方は、ものすごくきついんですよね。

当時、強がっていた僕には一匹狼を気取っていた時代がありますが、そんな時でもロック、つまり「誰かが気持ちを表現した作品」に共感して、それを心の拠り所にしたりするわけです。人は1人じゃ生きられない、とよく言いますが「自分だけじゃないのだ」という部分は、心がとても楽になる要素の一つなのです。

恋愛や人間関係でこの自己開示を応用した場合、親しくなりたい人に対しては、自分からオープンになっていくことが相手の警戒心を取り払うことに繋がります。

昔は僕も「弱みを見せたら殺られる!」と思って自分を隠してきましたが、そうすると安心がないんですよね。補償行為と呼んだりもしますが、強がったり頑張ったりして仲良くなった人がいたとしても「それを続けないと嫌われるんじゃないか」という不安が生まれて、やっぱり安心がありません。

僕を含めてこういうタイプの人は、恋愛の中では「明らかに弱みを見せてくれる人」とお付き合いしてバランスを取ったりします。相手の弱さを見ることで自分の弱さを見なくて済むからです。

ちなみに、補償行為の頑張りが限界に達した時に出てくるのが「俺はそんなに強い人間じゃない!」とか「私だって人間なんだ!」とか「完璧を求められたって困る!」とかです。これは相手や実際がどうこうよりも、本人がどれぐらい強くあろうとしたり、完璧であろうとしたり、頑張っていたかを表現している言葉になります。

強がってきた人や頑張ってきた人ほど、その努力は実って「強くみられている」「頑張り屋さんに見られる」ことが多いですから、そういう人の自己開示ほどコントラスト効果になって、好感度は上がることが多いです。意外な一面、という評価になるんです。

私ってこんな風に見られるけど、本当はこうなんだ

という打ち明け話ができるほど、人との距離は縮めやすくなります。片想いの相手に近づく際に、参考にしてみてください。
それでもやっぱり「恥ずかしいし、怖い」という気持ちも出てきます。次回、引き続いて、この「恥ずかしさ」について心理解説いたします。

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