こんにちは。木曜日担当、カウンセリングサービス の大門昌代 です。
さてさて、タイトルは違いますが、先週の続きです。
浮気が発覚し、反省したり、罵倒したり、泣いたり、やさしくしてみたり、色々とやってはみるけど、だんだんと浮気された側は、自分をどう扱っていいかわからなくなってきます。
「私にも悪いところがあったのだろうから、彼に優しくしなくちゃ」
そう思って、やさしくしてはみるものの、次の瞬間ものすごい悲しみに襲われ、急に泣き出してしまったり
「二度と、浮気のことを責めるのはやめよう」
そう思った次の瞬間には、悔しさが押し寄せてきて、何度も何度も話したことを、また口にしてしまったり
挙句の果てには、浮気をした張本人から「お前は何も変わらない!」などと言われてしまったりして、もうイライラは頂点に達してしまいます。
自分で自分をどう扱っていいかわからなくなって、自分を責めてしまうのも、この頃かもしれません。
友達にも相談してみたけど、何度も同じことを話してしまって、何も変化していない自分にうんざりしたりもします。
そのうち、友達に相談するのも、申し訳なくなってきて、一人で膝を抱えて、気分は引きこもり状態です。
傷ついてボロボロなんだけど、何をどうしていいのかもわからないし、身体を動かす元気さえもう残っていない。
「あなたが悪い!」「お前も悪い!」「あなたが変わりなさいよ!」「お前こそ変われ!」
実際に言葉に出さなくても、浮気発覚後は、お互いにこんなことを思っているものです。
これは、パワーストラグルと言われるステージで、いわばお互いがお互いのやり方で、問題を乗り越えていこうと綱引きをしているわけです。
ここで、自分のやり方をお互いが手放し、双方歩み寄ることができれば、問題を乗り越えていくことができるのですが、なかなかそれが、それができなくて、次のステージに突入してしまうカップルが多くいいます。
次のステージは、デッドゾーンと呼ばれるステージです。
聞いただけでゾッとするようなネーミングですよね。
まさしく死んだような状態になるのです。
私もこのデッドゾーンに突入した一人であります。
お互いいっぱい傷つけあった
でも解決しなかった
もう、これ以上傷つくのはいやだ
また仲良くなりたいと思うから傷つくのだ
だったらもう何も期待しないようにしよう
表面上はケンカもなくなり、落ち着きを取り戻したようになります。
お互い相手に何も期待しなくなるので、期待が裏切られて傷つくことはなくなります。
デットゾーンは、かりそめの平和をもたらします。
でも、あくまでも「かりそめ」なのです。
このまま進んでしまうと、夫婦がただの共同生活者になってしまいます。
恋人同士の場合は、「一緒にいても意味が無い」と別れてしまうかもしれません。
私の場合は、ただの共同生活者になり、子供の父親と母親という役割をお互いがこなす状態になってしまいました。
今だから言えるのですが、ここで大切なのは、もう一度情熱を取り戻すことです。
どうして、あんなにケンカをしたのでしょうか?
どうして、あんなに悲しかったのでしょうか?
どうして、あんなにつらかったのでしょうか?
どうして、あんなに頑張ったのでしょうか?
共同生活者になりたかったわけではないはずです。
もう一度、仲の良い二人になりたかったはずなのです。
たくさんケンカもしたし、お互いにひどい言葉を投げつけあったのかもしれません。
でも好きだから、愛しているからこそ、あんなにひどいケンカをして、悲しみながらも、頑張ったことを思い出していただきたいのです。
とは言っても、当時の私のように、「もう一度情熱なんて無理」「もう傷つきたくない」「ケンカばかりより今のほうがまし」という思いが出てきて、デッドゾーンにはまり込んでしまうかもしれません。
そんなときは、ぜひカウンセリングを利用していただきたいなと思うのです。
当時の私は、カウンセリングの「カ」の字も知りませんでした。
ですから、どっぷりとデッドゾーンにはまり込み、彼の浮気が再燃してしまうという悲劇に見舞われました。
揺れ動く自分の感情を整理し、相手への情熱をもう一度持てる自分に変化する方法はあるのです。
私は、ただその方法を知らなかっただけなのです。
知ったときには、時すでに遅しでした・・・
グチャグチャになってしまった心を整理するときは、助けが必要だと思います。
自分ひとりで、何とか整理しようとしても、うまくいきません。
気持ちをわかってくれる人、一緒に泣いてくれる人、そういう人が必要なのです。
それは、カウンセラーでも友達でも、家族でもかまわいません。
つらい気持ち、悲しい気持ち、やりきれない気持ちを全部感じきった後に、「あっ・・・私はあの人のことが好きだったんだ」と相手への愛情と、「よし、もう一度頑張ってみよう」という情熱が出てきます。
まだ、ラブラブに戻れるチャンスはあるかもしれません。
もしもデッドゾーンに突入しているのなら、助けを誰かに求めて下さいね。