こんにちは。
日曜日・恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当している平準司です。
今回は、はるさんからいただいたご相談にお答えします。
<ご相談内容>
ペンネーム・はるといいます。
いつも、あたたかい目線の記事をありがとうございます。
私は一人暮らしをしているわけでもないのに、急にとっても孤独を感じたり、さみしくてたまらなくなったりしてしまいます。いつも誰かといたいのに、一緒にいるとイヤになってしまったり。でも、一人になると、恐くてたまらなくなったり。
好きな人のことも、なかなか信じることができないのです。
いつ、ダメになってしまうかわからない、そうしたら、もう二度と会えなくなってしまうのかもということばかり考えてしまって、一緒の時間を楽しめないのです。
考え方の癖なのか、自分がとてもダメな人間に思えて、誰ともおつきあいできないまま、一人で人生を終わってしまうのかな、などと泣きたくなるのです。
いくら誰かと関係をもっていても、そう思ってしまいます。
なにから変わっていけるのでしょうか。
(はるさん)
<お答え>
ご相談ありがとうございます。
カウンセラーの平です。
いつもご愛読、ありがとうございます。
はるさんと同じようなお悩みをもった人は、とてもたくさんいらっしゃいます。
ご相談の中に、「好きな人のことも、なかなか信じることができないのです」と書いていらっしゃいますね。じつは、あなたが信じることができないのは好きな人のことではないと思います。
そうではなくて、「自分が愛されること」を信じることができないのではないでしょうか? 心のどこかで、「こんな私」というふうに、自分のことをひどく扱ってはいらっしゃいませんか?
心理学の言葉で“自己概念”というのですが、われわれ人間はだれもが、「自分はこういう人間である」と自分で決めた自分像のようなものをもっています。そして、どんな自分像をもっているかによって、その人の人生や対人関係のあり方がだいぶ違ってくるようなのです。
この自己概念を作る過程で、私たちはどうも、自分と人を比較しているようです。
そして、本来、比較というのは、「自分のよいところ」と「人のよいところ」を比べたり、「自分の悪いところ」と「人の悪いところ」を比べるたりするべきですよね。ところが、私たちはなぜか「自分の悪いところ」と「人のよいところ」を比べ、そして、どんどん自分にひどい点をつけていくことが多いようです。
たとえば、「新入社員の彼女は私より若い」嘆いたりするわけです。
(新入社員ですから、あなたより若いのはあたりまえのことなのですが‥‥)。
また、私がよく女性たちからうらめしげに言われることに、「私は平さんよりも、胸がない」というのもそうかとおもうのですが。
(たしかに、私はデブなので胸が大きいとは思いますが、男性の目から見たら、胸の大きい私よりも彼女のほうがよっぽど魅力的だろうと思うのですが、誤解でしょうか?)。
こんなふうに、「自分の悪いところ」と「人のよいところ」を比べるのですから、勝てるはずがないのです。
もちろん、あなたにもあなたの「よいところ」が必ずあるのですが、人間、なぜか「自分のよいところ」なわかっていなかったりするものです。
そこで、あなたがあなたの価値を知るためには、人があなたをほめたり、評価してくれたりすることを信頼する必要があります。しかし、自分についてあまりにひどい自己概念をもっていると、はるさんのように人が恐くなってしまうこともあるようです。
思想の自由が保障されている日本では、なにを信頼しようが、どんな宗教・哲学をもとうが個人の自由です。ただし、それが「あなたを幸せにする考え方かどうか?」はきちんとチェックしたほうがいいと思います。
なにが言いたいかというと、昔、私どものクライアントさんに、2つの強い自己概念を信頼している女性がいたのです。2つとは‥‥
1.女の幸せは顔で決まる
2.私はブスである
彼女のこの考え方を組み合わせると、「ブスである私は、幸せになれない」ということになりますよね。どんな考え方をもとうがその人の自由なのですが、この“自己概念”を信奉しているかぎり、彼女は幸せになりようがないのです。
ここで、はるさんのご相談に話を戻しますと、「自分がとてもダメな人間に思えて、誰ともおつきあいできないまま、一人で人生を終わってしまうのかな」とありますね。こんなふうに考えてしまうということは、だいぶネガティブな自己概念を自分の中にもっていらっしゃるということがうかがえます。
そこで、はるさんに提案です。
この自己概念を変えていってみませんか?
ネガティブな自己概念を変えるのに、いちばんラクで簡単な方法は「言葉を変えること」です。ふだん、あなたが無意識に使っている言葉は、自分を責めたり、卑下したりしていることが多いはずです。
最初にしていただきたいのは、「あいさつ」です。
家族や職場の同僚などに、できるだけ大きな声で、相手の目をちゃんと見て、「おはよう」、「こんにちは」、「お先に失礼します」などと言っていただきたいのです。
ネガティブな自己概念をもっていると、ついつい声が小さくなったり、人の目が見られなくなったり、声をかけられなくなったりしてしまいます。でも、あいさつをどれだけされても、不快になる人というのは存在しないのです。
これがスムーズにできるようになったら、次のレッスンです。人を「ほめる」ということをしてみてください。
たとえば、カフェを出るときに、レジで「とってもおいしいコーヒーでした」などと、一つでいいので言ってみてください。すると、レジのおねえさんは必ずニッコリと微笑んでくれますよね。
スーパーやブティックでも、「ここは品物が豊富だから、買い物がいつも楽しみなの」などと店員さんに言えたとしたら、相手は必ず笑顔で「ありがとうございます」と答えてくれるでしょう。
あなたの言葉が、人々の笑顔を作っていくのです。それができるようになれば、いつのまにか、あなたはあなたの存在をいいものと感じていけるようになるでしょう。すると、あらあら不思議、あら不思議、あなたの自己概念もどんどんポジティブなものに変わっていくのです。
これは私どものカウンセラーの養成にも使っているノウハウの一つです。たった半年、実践していくだけで、あなたの人生は劇的に変わっていくはずですよ。
なお、「ほめる」相手は、お店や乗り物でたまたまあった人など、あなたと関係性の薄い人から始めることをおすすめします。ご両親、会社の上司などは、いちばん最後でいいです。できるだけ、言いやすい相手から、レッスンしていくのがコツなのです。
そして、もう一つ、ネガティブな自己概念を変える簡単な方法をご紹介しておきましょう。それは、「自分にやさしく」してあげることです。
たとえば、お風呂では、あえて、「自分の体をきれいにしてあげよう」と意識してみてください。「ごくろうさま」という気分で、自分の体を洗ってあげてほしいのです。
同じように、食事をするときは「自分の体においしいものを食べさせてあげよう」、眠るときは「きょうもおつかれさま。自分の体をゆっくり休ませてあげよう」、お化粧するときは「もっともっと自分をきれいにしてあげよう」などなど‥‥。自分に与えていく意欲をもちながら、いろいろなことをしてほしいのです。
はるさんにお教えしたいことは、ほかにも山のようにあります。が、まずは「言葉を変える」、「自分にやさしくする」を試してみてくださいね。
また、どうしてもつらさから抜けられないときは、私どものカウンセリングなどもお役に立てるかと思います。ボランティアのカウンセリングなど、無料で受けられるものもあります。一人で悩まず、どうか、私たちをあてにしてくださいね。
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