本好きなので"どうぞ"と回ってくる機会が多いです。本書もそんな一冊です。

1960年、帰国事業で北朝鮮に渡った少年が45年間の生涯で体験した北朝鮮の生活。炭鉱で死んだ親戚、日本人妻の悲劇、ソ連への密航、政治収容所の撤去工事。
そして、どんな政治体制下にもある、日常のささやかな喜びと恋愛。
ここには北朝鮮の人々の生活が息づいている。(原文ママ)

自身の決断ではないのに、暮らすことになってしまった著者の絶望。
その中で生まれた知恵。
理不尽な権力に歯向かうのではなく、出会う人との友情を大切にすること、機転を効かせること、冷静な分析力をもつこと、時期を待つこと…。
ニュースや新聞よりも勉強になりました。
そんな一冊でした。