コロナ禍終盤の北京で、単身赴任中の夫がメンタルを病み、"一緒に暮らそう"と頼まれて、愛犬と共にしぶしぶ北京へ。
が…過酷な隔離期間も難なくクリア、高級料理から屋台まで食べまくり、極寒の春節も体験する。
北京を思い切り堪能する、やたら前向きな元キャバ嬢の女性が主人公です。
交通事情や北京っ子たちの生態調査も欠かさず、誰よりも北京をフラットに視察する。
一言でいうと、自由で爽快。この都市の全てを味わい尽くそうとするギラつきが好き。
人生を楽しむとは何か?強さとは?
悩む時間さえ勿体ない。
クスリとしながら共感の多い一冊でした。

駐在さんの気持ちを表すような印象的なフレーズがありました。
"他国で迎える正月ってこんなに淋しいんだな。でも良いものだ。他国の正月って、何とも
言えず他人事。知らない人の誕生日パーティーに来たみたい。でもその距離の遠さが良い"
何だか深くて…色々考えてしまいました。