(2012ナショナル直後の国内ニュース記事より)



~中国男子一番手、四大陸選手権に再挑戦。不調からの再起~



12月20日から21日にかけて、ハルビンで行われた国内選手権(ナショナル)は

選手たちから「末日」と呼ばれていた。

特に、マヤ予言で世界の終末と認定されていた21日は、

選手たちがメダルを賭けて戦う決戦の日である。

選手達は「試合中に、世界の終末がくるかもしれない」と冗談を飛ばしながらも

練習は常に真剣で気を抜かない。


「予言の時間を過ぎても、まだ無事リンクに立っている。よし滑るぞ!と思った」と

宋楠(ナンソン)は笑いながら言った。

そしてその時、世界の終末とは関係なく、彼はその不本意な一年をようやく終えた。



彼は、ナショナルでの演技にあまり満足していない。

特に20日SPは、ミスのせいで3位となった。

「いろいろ不具合があった。リンクの状態も悪いけど、調子自体はそんなに悪くない。

最初の転倒で腰筋を痛め、感覚がなくなった。今もまだ麻痺したままだ」

ナンソンは試合後のインタビューで記者にそう語った。

彼は23日の夜に北京に戻り、四大陸等の試合の準備を始める。


SPの点数を見た瞬間、ナンソンは無言になった。

彼は、過去、閻涵(ハンヤン)とは何度も勝負をしてきたが

ボーヤン(金博洋)の下になることに対し、彼もハンヤンも大変なショックを受けた。

ボーヤンはまだ15歳だが、豊かな才能を持っている。


SPの順位は、FSの試合で選手たちのメンタルに大きな影響を与えた。

ナンソンは、自分の演技を「まあまあ」と評したが、ハンヤンもボーヤンも

調子を落としたため、最終的にはナンソン1位、ハンヤン2位、ボーヤン3位

という結果となった。

「プレシャーは少なからずあった。ずっと良い演技をしたくて、その焦りがメンタルに影響した」


頻繁に病気にかかるナンソンは、体力面も問題視されている。

ナショナルの後、ナンソンは四大陸選手権の準備を始めた。

四大陸といえば、おそらく誰もが一年前、高原病になった彼が、リンクを降りた瞬間

酸素マスクをつけた場面を思いだすだろう。

「今年の四大陸は高地じゃないからいいよね」

とナンソンは笑いながら言う。


四大陸だけではなく、2012年シーズンの彼は他の試合でも、かなり不運に見舞われた。

上海の中国杯では、練習中、ほかの選手と衝突して軽度の脳しんとうになった。

「いろんなことを経験したからこそ、困難を乗り越える力になった。

自分にプレッシャーをかけずに、次の試合を集中すればよい」


あと一週間ほどで2013年を迎えるが、ナンソンは自分の好運を祈っている。

「今年はほんとに運が悪かった。古言に「否极泰来」(悪運がその極に達すれば幸運がくる)

というの言葉があるので、新しい一年が幸運に恵まれることを期待します」



中国花样滑冰迷-0


四大陸も加油!宋楠。